深セン証券取引所の創業板への上場を目指している、広州信邦智能装備(301112/深セン)が6月16日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2757万株を発行予定で、公募価格は15日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2005年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。工業用ロボットおよび関連インテリジェント技術を中心とするインテリジェント製造ソリューションプランと設備を提供する企業で、主な業務は自動車のインテリジェント化、自動化生産ライン、セット設備などの設計、研究開発、製造、組み立て、販売である。中国と日本に製造拠点を設けており、トヨタ自動車、いすゞ、マグナ、東風日産、広州汽車、広汽トヨタ、広汽ホンダなどの著名自動車メーカー、自動車関連メーカーのサプライヤーとして長期的な提携関係を築いている。
 
 自動車製造は自動化の応用レベルが非常に高い産業の一つであり、インテリジェント製造設備の利用が最も進んでいる分野の一つでもある。安定性、安全性、大量化が求められる自動車製造において、品質の安定やリスクの低減に繋がるインテリジェント製造設備は広く応用されている。2018年における世界の工業用ロボット販売台数42万2000台のうち、自動車製造用ロボットが30%近くを占めた。22年の工業用ロボット需要量は58万4000台に達すると見られ、そのうち約20万台が自動車工業における需要と考えられる。新エネルギー自動車産業が発展する中で、より質や効率の高いインテリジェント設備に対する需要はますます高まりそうだ。

 2019年における中国の自動車製造用ロボットシステムインテグレーション市場は309億6200万元となっており、同社は約2%のシェアを持っている。20年は1.81%とややシェアを落とした。
 
 同社は2010年に国からハイテク企業に認定され、自動車の溶接・組み立て生産システムインテグレーション、機能検査ラインインテグレーション、高い技術力を持っていること、エンジン組立設備インテグレーションなどの分野で高い技術力と豊富な実践経験を持っていること、日本や日中合弁の自動車メーカーから認められていることなどを強みとする一方で、製造場所や製造規模が小さいことで大きなプロジェクトの受注が困難であること、資金調達力が不足していることがボトルネックとなっている。また、人材獲得競争が激しく常に人材流失の危機にあること、科学技術が急速に発展する中で短いスパンで新技術を開発し続ける必要があること、自動車産業の景気変動や日本での経営環境変化といったリスクを抱えている。
 
 2021年12月期の売上高は5億1716万元(前期比17.46%減)、純利益は8066万元(同16.00%増)。22年1〜3月期の売上高は1億7532万元(前年同期比91.50%増)、純利益は2280万元(同100.04%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)