上海証券取引所の科創板への上場を目指している、三一重能(688349/上海)が6月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1億8829万株を発行予定で、公募価格は29.8元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2008年に三一電気有限責任公司として設立した民営企業で、13年に三一重型能源装備有限公司に、17年に三一重能有限公司に社名変更し、20年9月に株式会社化した。風力発電ユニットの研究開発、製造、販売および風力発電所の設計、建設、運営管理、太陽光発電所運営管理を主業務としており、中国国内だけでなく世界規模で風力発電の総合的なソリューションプランを提供している。2021年に販売した風力発電ユニットは321万キロワットで中国市場シェアは5.6%、業界8位となっている。
 
 世界の風力発電ユニット設置容量は2001年の24ギガワットから10年には198ギガワット、21年には837ギガワットまで増加した。今後も化石燃料エネルギーから新型エネルギーへの世界的なシフトにより、ハイペースで増加するものと見られる。中でも中国は風力発電ユニット設置容量が世界一であり、21年には世界の新規設置容量の51%を占めた。中国における21年の新規設置容量は55.92ギガワット(前年比2.7%増)、累計容量は346.7ギガワット(同19.2%増)で、安定的な成長を維持している。
 
 同社は風力発電重要部品、風力発電ユニットの生産と運用、メンテナンスから、風力発電所の設計、建設、運営まで、風力発電の産業チェーン全体を網羅する業務体系を備え、設計、生産、システム、運営の各セクションにおいて高い技術力を持っていること、優れた設計と自動化・インテリジェント化生産設備の積極的な導入による低コストな生産といった強みを持っている。一方で、市場シェアが業界8位でリーディングカンパニーに比べると業務規模がまだまだ小さいこと、今後ますます競争が激しくなるであろう陸上風力発電に事業が集中しており、大きな発展の潜在力を秘めた海洋風力発電事業に進出できていないことなどがボトルネックだ。また、これまで中国の風力発電事業の発展を支えてきた国による助成制度が年々縮小傾向にあることも業績リスクとして存在する。
 
 2021年12月期の売上高は101億7470万元(前期比9.28%増)、純利益は15億9113万元(同16.01%増)。22年1〜3月期の売上高は20億4841万元(前年同期比2.96%減)、純利益は6億80万元(同25.03%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)