深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、慕思健康睡眠(001323/深セン)が6月14日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4001万株を発行予定で、公募価格は13日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2007年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。健康的な睡眠をサポートする寝具の研究開発、生産、販売を主業務としており、ハイエンドなベッド用マットレス、ベッドフレーム、ベッド用品などが主力製品。販売チャネルは中国国内の500あまりの都市に広がっており、1900あまりのディーラーと4900あまりの直営店を持っている。また、米国、オーッストラリア、イタリア、ドイツなど20あまりの国・地域に直営店を設置している。さらに、家具や建材、ホテルなどの著名ブランドとの提携強化、天猫や京東など大手ECサービスでの積極的な展開を進める。21年の売上構成では、マットレスが50.17%と全体の半分を占めており、19年時点での中国市場シェアは約8%で業界トップだ。
 
 また、南方医科大学、中山大学などの大学との共同研究に取り組むなど研究開発に力を入れているほか、マットレスの国際規格、業界規格制定にも積極的に関与している。
 
 世界のソフトファニチャー市場規模は2010年の539億米ドルから20年の672億ドルと年平均2.23%のペースで穏やかに成長してきた。その中で中国市場の成長は著しく、10年の189億ドルから20年には343億ドルと年6.12%のペースで市場が拡大し、世界市場の45%を占めるまでに至った。ソフトファニチャー市場規模の約45%が、ベッド用マットレスとなっており、中国では全国の都市化率(都市人口が全人口に占める割合)が急速に高まり、1人あたりの可処分所属が絶えず増加するなかでより良い睡眠環境に対するニーズは今後も高まり続けることが予想される。
 
 同社は高いブランド力と知名度、メディアやアスリート、芸能人を用いた広告力、国内外に広がる販売チャネル、材料、設計、製造に関する高い研究開発力、自動化、インテリジェント化を実現した高効率な生産体制などを強みとする一方で、さらなる新製品、新技術開発、生産拡大に向けた資金調達力が不足していること、世界的なブランド知名度が世界大手に比べて弱いことなどがボトルネックだ。
 
 また、マクロ経済状況の変化に伴う国民の可処分所得低下リスク、昨今の政府による不動産業界引き締めに伴う需要低下リスク、国内外企業との競争激化のリスク、新型コロナ感染再拡大による売上低下リスクなどのリスクが存在する。
 
 2021年12月期の売上高は64億8104万元(前期比45.56%増)、純利益は6億8644万元(同28.00%増)。2022年1〜3月期の売上高は12億4477万元(前年同期比0.20%増)、純利益は1億2410万元(同9.07%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)