北京証券取引所への上場を目指している、広東奥迪威伝感科技(832491/北京)が5月30日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。3010万株を発行予定で、公募価格は11元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は1999年設立の民営企業で、2014年に株式会社化した。インテリジェントセンサー、アクチュエーターおよび関連アプリケーションの研究、設計、生産、販売を主業務としている。主な製品は距離センサー、流量センサー、圧力センサーとアクチュエーター、霧化器用トランスデューサー、警報音発生器などで、自動車電子、スマートメーター、スマート家具、セキュリティ設備、コンシューマーエレクトロニクスなどの分野に広く利用されている。
 
 中国のセンサー市場規模は2016年の1472億元から20年は2510億元にまで増加した。5G通信やIoTの戦略的地位がますます高まる中で、データ収集に不可欠な各種センサーの市場規模は今後さらに拡大することが見込まれる。自動車電子分野では、新エネルギー車の成長とともに、高度な運転補助システム技術の発展に伴って車載センサーの需要がますます高まっている。現在普及しつつある自動運転レベル1(L1)でカメラやミリ波センサー、超音波センサーなどが1台あたり6〜14個必要なのに対し、高度な運転支援を実現するL2では14〜26個、一部または全体的な自動運転を実現するL3〜L5では20〜40個程度のセンサーが必要になると言われている。

 また、スマートメーター分野では2018年に中国国内で生産された水道メーター1億16万個のうちスマートメーターは2504万個で25%を占めた。21年の予測では全生産数1億3399万個のうちスマートメーターは5426万個と40%まで比率が高まった。今後も機械式メーターからスマートメーターへの世代交代が進み、スマートメーター用流量センサーの需要も安定的に増加しそうだ。スマート家具分野ではロボット掃除機の成長が著しく、中国での市場規模は19年の84億元から24年には231億4000万元まで成長すると予想されている。生産の増加と性能の向上に伴い、この分野のセンサー需要の見通しも明るそうだ。
 
 同社は中国国内企業としては長い20年の技術的な蓄積を持っていること、研究成果や技術の産業化力の高さ、品質管理力の高さといった強みを持つ一方で、業界をリードする国際的な企業に比べて資金力の弱さ、製品ラインナップの少なさ、ブランド影響力の小ささといったボトルネックを抱えている。また、電極材料や金属材料などの材料価格上昇、新型コロナの影響による世界的な半導体不足などが経営上のリスクとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は4億1602万元(前期比23.99%増)、売上高は5976万元(同57.12%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)