ドル円は前日と同じ展開で、126円台後半から反発し、127円台半ばまで上昇。株価の大幅続伸でリスクオンが進み円が売られたが、127円台半ばがやや壁となる。ユーロドルは反発。再び1.07台を回復し、1.0732まで上昇。株式市場は3指数が揃って大幅高。ダウは516ドル高で、5日続伸。ウォルマートなど小売銘柄が上昇をけん引。債券はこの日も小動きでほぼ横ばい。金は反発。原油は大幅に続伸し114ドル台に。

1-3月GDP(改定値)  →  -1.5%
新規失業保険申請件数    →  21.0万件
4月中古住宅販売成約    →  ―3.9%

ドル/円    126.89 ~ 127.42
ユーロ/ドル  1.0689 ~ 1.0732
ユーロ/円   135.81 ~ 136.63
NYダウ  +516.91 → 32,637.19ドル
GOLD    +1.30 → 1,847.60ドル.
WTI     +3.76 → 114.09ドル
米10年国債 +0.002 → 2.747%

【本日の注目イベント】

豪  4月小売売上高
日  5月東京都区部消費者物価指数
中  4月工業利益
欧  ユーロ圏4月マネーサプライ
米  4月個人所得
米  4月個人支出
米  4月PCEデフレータ
米  4月PCEコアデフレータ
米  5月ミシガン大学消費者マインド(確定値)

ドル円もユーロドルも前日と同じ展開となり、方向感はなく、ドル円では127円台半ばがやや壁になりつつあります。従って、上値では127円40-60銭近辺を抜け切ることができるかどうかで、今後の展開も変わってきそうです。東京市場の引けから欧州市場が参入する時刻の15-16時半くらいにドル円は127円を割り込み、126円80銭近辺まで売られましたが、その後はもみ合い、NYでは株価の大幅上昇に、リスクオンの流れがやや強まり、円売りが優勢となり127円台半ばまでドルが買われる展開でした。

これで米長期金利が上昇し、2.9%台にでも上昇する展開であれば、もう少しドルが上伸するところですが、株価の大幅反発にもかかわらず、債券相場は底堅く、金利上昇に結び付きません。NYダウは5日続伸し、3万2600ドル台まで値を戻してきました。売られ過ぎたということもあろうかと思いますが、インフレ懸念が払しょくされたわけでもなく、FRBの利上げスタンスは変わっていません。足元の株価の上昇は単なる「ショートカバー」の域を出ていないと思われますが、ここまで値を戻して来ると、専門家の中には「強気」に転じる人もいます。シティー・グループのストラテジストは、バリュエーションが割安だとして「押し目買い」を推奨しています。ただし、これは米国株ではなく、欧州株と新興国市場を挙げています。レポートでは、シティーの「弱気相場チェックリスト」のうち、警鐘を鳴らしているのは18項目中6項目のみで、過去において市場の警戒信号が現在と同じような水準まで示した際には、その後12カ月で株式相場は平均31%上昇したと指摘しています。

ブリンケン国務長官は26日、バイデン政権の対中戦略を説明しました。ブリンケン氏は、「世界は重大な瞬間を迎えている。中国政府がその軌道を変更するのに頼るわけにはいかない。従って米国は開かれた包括的な国際システムというわれわれのビジョンを推し進めるため、中国政府を取り巻く戦略的環境を形作っていく」と語っています。バイデン政権は昨年3月に公表した国家安全保障戦略の暫定版で、中国を「唯一の競争相手」と位置づけましたが、ブリンケン氏は、同盟国、特にインド太平洋諸国と緊密に協力した上で、「公平な競争の場」で中国と競い合うと説明しました。また、習近平体制は中国に繁栄をもたらした国際システムを積極的に損なっているとしながらも、「中国との間で新たな冷戦が始まることを米国は望んでいない」も述べています。(ブルームバーグ)

NY連銀は、「今のインフレショックが一時的なものであり、物価上昇率がより長期的には低位安定すると米国の消費者はおおむね予想している」との調査結果を発表しました。短期のインフレ期待は上向いているものの、消費者は5年後の物価上昇率を3%程度とみているとNY連銀の調査は示していますが、足元の米長期金利の上昇が抑制されつつあることとの関係は不明です。昨日のNY株式市場で、日本の「100円ショップ」にあたる「ダラー・ツリー」や「ダラー・ゼネラル」の株価が大きく買われ、ダウ指数をけん引したことを見ても、米国の消費者はインフレに対応するため、より価格の安いものへとシフトしていることがうかがえます。NY連銀の調査結果では「3%」と、まだFRBが目標とする「2%」を大きく超えています。またそれが「5年後」の物価水準であるということで、足元ではWTI原油価格が再び114ドル台まで上昇し、ウクライナでの戦争も長期化するとの見方が強まっている中、FRBがインフレを抑え込むには、さらなる景気減速を引き起こす必要があるのではないでしょうか。

本日は4月のPCEデフレータやコア・デフレータが発表されます。いずれも前月よりも低下していると予想されていますが、結果次第ではこのところ静かな米長期金利も大きく動く可能性があります。ドル円もその動きに追随することも考えられます。

本日のドル円は126円30銭~127円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)