深セン証券取引所の創業板への上場を目指している、保定市東利機械製造(301298/深セン)が5月25日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。3680万株を発行予定で、公募価格は24日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は1998年設立の民営企業で、2014年に株式会社化した。自動車部品、石油バルブ部品などの研究開発、生産、販売を主業務としており、中でも自動車エンジントルクダンパー部品が売上高の80%以上を占める主力商品である。製品の種類は800以上を数え、中国国内のほかに欧州、北米地域で販売されており、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ゼネラル・モーターズ、フォード、ルノー、ポルシェ、ベントレー、フェラーリ、ジャガー、フォルクスワーゲン、ボルボなどの大手ブランド車に利用されている。
 
 世界の自動車生産台数、および同社の部品販売台数から計算した同社の2021年におけるエンジントルクダンパー部品の市場シェアは約6.3%となっている。
 
 世界の自動車販売台数は2017年の9566万台をピークに減少傾向にあるが、ハイエンド自動車市場は依然として安定的な成長トレンドを呈している。また、中国、インド、ブラジルなど人口の多い新興国ではなおも人口あたりの自動車保有台数が少ないため、今後も大きな需要が見込める。その中で中国の自動車部品業界は安定的な成長を続けており、21年の市場規模は1兆741億元にのぼり、16〜21年の年平均成長率は13.97%に達した。
 
 同社は高い技術開発力、技術力を持ち、高い品質と低いコストといった強みを持っている一方で、競合企業に比べると資金力が不足していること、ハイエンドな人材が不足していることがボトルネックとなっている。また、自動車部品業界の競争がますます激しくなっていること、化石燃料車から新エネルギー車への移行が進むなかで同社製品の80%以上が化石燃料車向けであること、貿易摩擦や海上輸送コストの上昇などが経営上のリスクとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は6億4629万元(前期比25.14%増)、純利益は5876万元(同56.62%増)。22年1〜3月期の売上高は1億3818万元(前年同期比7.92%増)、純利益は1233万元(同16.37%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)