三井住友DSアセットマネジメントが設定・運用する「グローバル好配当株オープン」は、2021年のトータルリターンが35.41%と、類似ファンド分類平均を11.74%上回った。また、2021年12月末時点における過去5年間のトータルリターン(年率)が14.02%、シャープレシオは0.95となり、いずれも好配当株ファンドの中では44本中第1位と、極めて高い優位性を示している。ファンド オブ ザ イヤー2021「国際株式(グローバル・含む日本)型」部門で優秀ファンド賞を受賞した。同ファンドが安定的に効率的な運用を実現している理由について、同ファンドのファンドマネジャーである同社運用部グローバルグループ グループヘッドの青木英之氏に聞いた。

 ――ファンドの特徴は?

 足下の配当の確実性と配当の成長性、持続性に着目して成長する好配当企業に長期厳選スタンスで投資をしていることが特徴です。

 また、北米、欧州、アジアに3分の1ずつ均等投資することを原則とし、特定地域や業種に偏らないバランスの取れたポートフォリオであること、そして、実際の投資銘柄数は60銘柄弱とあまり多くはないのですが、適度に分散が効いている投資を行っているのが特徴です。

 ――変動の大きな相場で安定した運用ができた理由は?

 当社のグローバル株式アクティブ運用は、長期的な企業のファンダメンタルズ分析を行い、景気サイクルを超えて勝ち残る企業に、集中的に投資を行って、それによる超過収益の獲得を目指しております。

 このファンドは、景気サイクルを越えて成長するクオリティ(品質)の高いビジネスを持ち、かつ、増配実績のある企業に投資をしています。その結果として上昇局面においては市場全体の動きにある程度は追随していく一方、下落局面では下げ渋るという下値抵抗力を発揮する傾向があります。

 米国の金融政策が転換点を迎えています。世界の株式市場は、このような局面ではボラティリティ(変動性)が高くなる傾向があります。そのような局面において我々の運用が強みを発揮していると考えています。

 2021年に関しては、2020年の原油が大きく下落した時に、大幅に買い増した石油株、エネルギー株が大きく上昇したこと。もう一つは、我々が長期テーマで注目している「消費の高度化」において、中国企業の金融、フィンテック関連企業、あるいは、高級輸入車のディーラー等に着目して割安な時点から保有していた銘柄が2021年の年間を通して大きく上昇したことが貢献したと思っています。

 ――運用チームの体制について教えてください。

 弊社は世界6拠点で、40名超の運用プロフェッショナルがおりまして、グローバル株式を担当するロンドン、香港などの海外拠点では各市場に精通する現地の人材も配置しています。(1)地域を越えたテーマリサーチ、長期の構造的な成長分野を特定していくこと、(2)企業マネジメントに直接訪問し、取材をして裏付けのある投資アイディアを共有すること、(3)チーム全員で徹底した議論を行い、多様性を持った人材の多面的な分析、あるいは、視点を活かした精度高い銘柄選択をする――という3つのポイントを共有し、日々投資アイディアを探しております。

 また、グローバルなESG調査専任のアナリストを海外拠点(香港とロンドン)に配置しているのも特徴です。

 ――今後も継続して優れた運用成果を上げていくための秘訣は?

 これはひとえにチーム運用の仕組みと実践にあると思っています。第1に徹底したボトムアップ調査です。アナリストだけでなく、ファンドマネジャー自身、私自身も必ず投資する前に投資対象の企業と面談を行っております。

 また、グローバルグループが運用している全てのファンドは「バイ・リスト」(投資候補銘柄群)の作成にチーム全員で当たっています。運用チームメンバー全員で、多面的な視点から討議を行って銘柄選択の精度を向上させているところが特徴と思っています。

 私自身も、ファンドマネジャーとして取材を通じて企業を熟知したうえで投資しており、安易な推奨によって売買することは決してないというところが、我々の優れた実績が続くであろうというところの一つのポイントになると思います。

 そして、長期保有、企業価値の増大にフォーカスしていることが、個別銘柄選択では重要な視点になっていますが、これをチーム全体で共有しています。つまり、長期に企業価値を増大する企業の選択と長期的に有望なテーマの選別という、この2つの組み合わせにより、今後も高い運用効率を実現できると考えています。

 ――最後に投資家の方々へのメッセージをお願いします。

 このファンドは、投資の本来の姿である配当収入を原資とする定期的な配当収入(インカム収入)と投資元本の値上がり益を享受できるファンドです。ある意味、「投資信託の原点」のようなファンドだと思っています。

 また、基準価格の変動性が比較的低く、安心して長期保有できる点も魅力だと思っております。当ファンドへの投資をご検討いただければ幸いでございます。(グラフは、「グローバル好配当株オープン」の過去5年間のパフォーマンス推移)(情報提供:モーニングスター社)