北京証券取引所への上場を目指している、威海邦徳散熱系統(838171/北京)が5月19日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2025万株を発行予定で、公募価格は24.14元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2008年に威海友邦汽車零部件製造有限公司として設立した民営企業で、16年に株式会社化して現社名となった。熱交換関連製品の研究開発、生産、販売を主業務とし、パラレルフロー型コンデンサー、パラレルフロー型オイルクーラーなどが主力製品。2000種類あまりの製品モデルを持ち、自動車冷却システムなどの熱交換分野で広く利用されている。中国国内のほかに北米、欧州、韓国、オーストラリア、南アジアなどにも輸出されており、中国内外の主要ブランド自動車に採用されている。
 
 世界の自動車生産台数は2017年まで穏やかに上昇する傾向にり、17年にはピークとなる9730万2500台を記録した。18、19年はやや減少し、20年は新型コロナの影響により生産が大きく減少、7762万台に留まった。一方、世界の自動車生産における中国のウエイトはますます高まっており、20年に中国で生産された自動車の割合は32.50%に達した。また、中国における人口1人あたりの自動車保有台数は先進国に比べてまだまだ低いため、世界の自動車需要は今後も中国を中心として安定的な成長が見込めそうだ。新エネルギー車への置き換えも、需要を支える大きな要因である。さらに、自動車の保有台数の増加に伴い、自動車のアフターサービス市場も中国をはじめとする新興地域を中心にさらなる成長が期待できる。
 
 同社は情報化の推進により高精度、高効率な管理体制、部品の調達、部品加工、完成品の組み立てに至るまでの産業チェーンを確立しており、十分な品質管理のほか、短納期、低コストを実現していること、市場のニーズに寄り添った製品研究開発、技術開発能力を備えていること、国内外の著名企業を顧客に持っていることなどを強みとする一方で、生産能力の不足、業界内の国際的著名企業に比べると業務規模、販売エリア、製品利用分野といった点で劣っていることなどがボトルネックだ。
 
 また、アルミニウム製品などの材料価格が高騰していること、世界の海上物流が滞っていること、米中貿易摩擦による影響、業界として技術の新陳代謝が急速であり、常に新たな技術、製品の開発が求められることなどが経営上のリスクとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は2億3117万元(前期比49.05%増)、純利益は3640万元(同11.83%減)。22年1〜3月の売上高は6860万元(前年同期比18.98%増)、純利益は1094万元(同12.79%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)