野村アセットマネジメントが設定・運用する「情報エレクトロニクスファンド」は、2021年のトータルリターンが22.62%と、類似ファンド分類平均を11.86%上回り、運用の効率性を測るシャープレシオも2.47と、類似ファンド分類平均を1.26上回った。また、直近は14カ月連続して類似ファンド分類内でトータルリターンが第1位となり、対参考指数ではいずれも10%以上の超過収益を獲得するなど、優れた運用成績を継続的に残している。ファンド オブ ザ イヤー2021の「国内株式型」部門で優秀ファンド賞を受賞した。同ファンドの運用を担当する同社運用部(株式グループ)チーフ・ポートフォリオ・マネージャーの福田泰之氏に、ファンドの運用のポイントを聞いた。

 ――ファンドの特徴は?

 1984年2月の設定以来、38年の長きにわたり運用を継続してきたファンドです。1984年というのは、一般家庭にVTRが普及し始めたタイミングです。

 日本でも有数の歴史を積み重ねた公募投信ですが、その38年間の間に、「平成バブル」、「ITバブル」、「サブプライムローンバブル」といった3度のバブルをくぐり抜けてきました、

 私が運用担当となりましたのは東日本大震災の直後である2011年4月でしたので、この4月で運用を担当して丸11年となります。

 直近10年間の運用収益(2021年12月末の10年<年率>トータルリターン23.78%)は、米国ナスダック総合指数(円ベース)(同24.47%)に匹敵するパフォーマンスを実現しています。

 なおかつ、3年(年率36.00%)、5年(同20.17%)、10年(23.78%)、いずれの期間で見ましても、国内大型グロースカテゴリーでトータルリターンが第1位というパフォーマンスを出しています。安定的に良いパフォーマンスを短中長期で出していることが、アピールポイントです。

 ――長期にわたって優れたパフォーマンスを実現できたポイントは?

 当ファンドの主な投資対象である電機や情報通信の企業は、景気動向に対する感応度の高い銘柄が多く、そのため、景気や株式市場の状況を見ながら、「攻め」と「守り」のスタンスを臨機応変に変更し、環境に対応したギアチェンジを行って機動的に銘柄選別をしています。

 また、業界の変化を察知し、事業機会を成長へと結びつける企業に投資する際に、自信のある銘柄には、しっかりと大きなウエイトをかけるなど、メリハリを効かせたリスクテイクを行う点がこのファンドの特徴です。

 ――国内大型株の銘柄選定で優位性がある他、運用のポイントは?

 当ファンドは、モーニングスター分類では、「国内大型グロース」に分類されているのですが、必ずしも大型株に投資対象を絞っているわけではなく、幅広く、投資対象を発掘していくという方針で考えています。

 例えば、「小型ブルーチップオープン」というファンドがあり、私が過去6年にわたって運用を担当していますが、1年のトータルリターン(21年12月末時点で27.40%)が「情報エレクトロニクスファンド」(同22.62%)より高いという状態です。モーニングスターからも五つ星のレーティングをいただいているように、大型株だけにとどまらず、中小型銘柄も含めまして幅広く有望銘柄をピックアップできる点に私の運用の特徴があると考えております。

 ――投資家へのメッセージは?

 日本経済に「停滞」のイメージが強く、日本株に対する個人投資家の方々の関心が以前に比べまして大きく低下した状態が続いています。

 ですが、グローバルに事業展開をし、成長シナリオを描くことができる銘柄を適切に選ぶことによって、日本株の投信であっても米ナスダックに劣らないリターンを出せることを過去10年間の実績で示すことができたと考えています。

 日本の個人投資家の方々に、このことをもっとご認識いただきまして、自国企業の成長の果実をぜひとも享受していただきたいと思います。そのためにも、今後も良いパフォーマンスを継続し、日本のテクノロジー株に投資するのであれば、「野村の『情報エレクトロニクスファンド』だよね」と言っていただけるような、いわば業界の定番商品にできたらいいと考えております。(グラフは、「情報エレクトロニクスファンド」の過去11年のパフォーマンス推移)(情報提供:モーニングスター社)