前日131円25銭まで買われたドル円は反落。急激な円安に対する警戒感と、月末・週末が重なり利益確定のドル売りが強まり、129円33銭まで下落。ユーロドルも前日の1.04台後半から反発。この日はドルが売られたことで1.0579前後までユーロの買戻しが入る。株式市場は大幅に反落。ダウは一時1000ドルを超える下げを見せる。アマゾンやアップルなど、ハイテク株が大きく下げ、ナスダックは4%を超える下落。債券は反落。長期金利は2.93%台に上昇。金は続伸し、原油は反落。

3月個人所得               → 0.5%
3月個人支出               → 1.1%
3月PCEデフレータ           → 6.6%
3月PCEコアデフレータ         → 5.2%
4月シカゴ購買部協会景気指数       → 56.4
4月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 65.2
1-3月雇用コスト指数          → 1.4%

ドル/円    129.33 ~ 130.37
ユーロ/ドル  1.0510 ~ 1.0579
ユーロ/円   136.50 ~ 137.31
NYダウ  -939.18 → 32,977.21ドル
GOLD   +20.40 → 1,911.70ドル
WTI     -0.67 → 104.69ドル
米10年国債 +0.111 → 2.934%

【本日の注目イベント】

欧 ユーロ4月製造業PMI(改定値)
欧 ユーロ圏4月景況感指数
欧 ユーロ圏4月消費者信頼感指数
米 3月建設支出
米 4月ISM製造業景況指数
米 4月S&Pサービス業PMI(改定値)

ドル円は激しい動きを見せています。連休前の28日(木)、ドル円は昼過ぎに日銀金融政策決定会合の内容を受け130円台に乗せました。大規模な金融緩和策の維持を決めただけではなく、指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」を、原則として毎日実施する方針も決めました。長期金利の上限を0.25%までとし、それ以上の金利上昇を容認しないという姿勢をこれまで以上に明確にしたことで、日米中銀の金融政策の差が意識され、円売りが強まりました。ドル円はさらに、午後3時半からの黒田総裁の会見を契機に一段と上昇し、「これまで通り粘り強く金融緩和を継続する」との発言に131円台まで上昇し、その後131円25銭までドル高が進む場面もありました。今回の指し値オペを毎日実施する理由として、「市場の憶測を払拭し、不安定性を減らす」と総裁は述べています。また物価上昇についても、「米国が利上げに動くのは、物価上昇が約40年ぶりの高水準になっているためだ。日本も資源高の影響で22年度は一旦2%程度まで高まるとみているが、23年度は1.1%程度まで再び落ち込む」と分析しているようです。

ドル円はその後の海外市場では一段の上昇は見られず、一旦利益確定の売りに押され、129円台まで押されましたが、週明けの本日早朝には再び130円台前で推移しています。NYでは、ドル円以上に乱高下を見せているのが株式市場です。28日(木)にはダウが大きく買われ、前日比614ドル高で引けましたが、翌日には1000ドル近い下げで取引を終えています。アマゾンやアップルが大きく売られ、ナスダック指数は年初来安値を更新して取り引きを終え、一部にはハイテク株の代表である「GAMFA」はピークを付けたとの声も出て来たようです。加えて今週はFOMCで0.5ポイントの利上げが確実視されており、6月、7月の会合での大幅利上げを予想する声も増えている状況です。

ウクライナでは依然としてロシアの攻撃が続いていますが、ゼンレンスキー大統領は、南東部マリウポリのアゾフスタル製鉄所からこれまでに民間人およそ100人が避難したことを確認したと発表しています。欧米はロシアが東部を制圧する軍事行動を阻止するため、ウクライナに対する支援をさらに強める構えでいます。ペロシ下院議長は複数の民主党議員らとともに、事前の発表なしにウクライナの首都キーウを訪れ、ゼンレンスキー大統領と会談を行いました。ペロシ議長は戦闘への支援を表明し、総額330億ドル(約4兆2800億円)の緊急資金提供を可能にする法案の可決に向け米議会が取り組んでいることを説明しています。またドイツのショルツ首相は、反ロシアの国際的同盟を広げる取り組みの一環として、6月26-28日に同国で開く「G7」にインドのモディ首相を特別に招待することを発表しています。

日本が連休中に米国ではFOMCが開催され、ここで0.5ポイントの利上げが決定される見込みです。焦点はパウエル議長の会見で、ここで、「6月、7月の会合でも大幅な利上げの可能性を排除しない」といった趣旨の発言を行うかどうかといった点です。仮にそのような趣旨の発言を行えば、ドル円は再び上昇に転じ、株価は下げる可能性が高いでしょう。FRBはインフレ阻止を喫緊の最優先課題としており、利上げの影響によるある程度の景気の減速はやむを得ないとしているのではないかと、個人的には考えています。インフレ率の上昇がある程度鈍化することを示すデータが出るまでは、粛々と利上げを行うのではないかと予想しています。明日からまた連休です。市場参加者が少なくなる中でのFOMCです。パウエル議長の発言次第では、値幅も値動きも非常に大きくなる可能性があります。これまでのGW中のドル円の動きとは「異なる」ものと、認識する必要があると考えます。

本日のドル円は129円~130円50銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)