ドル円は昨日の早朝の水準から大きく反発。長期金利が大幅に上昇したことで128円60銭までドルが買い戻される。ユーロドルでもドル高がさらに進み、1.0515まで続落。ロシアによる東欧へのガス供給停止などが材料に。株式市場はまちまち。ダウは大きく上昇したが、上げ幅を縮め61ドル高。ナスダックは小幅ながら続落。債券は大幅に反落。長期金利は2.83%台まで上昇。金は反落し、原油は続伸。

3月中古住宅販売成約件数      →  -1.2%  

ドル/円  127.92 ~ 128.60

ユーロ/ドル 1.0515 ~ 1.0586

ユーロ/円  134.77 ~ 135.67

NYダウ +61.75  → 33,301.93ドル

GOLD   -15.40 → 1,888.70ドル

WTI    +0.32 →  102.02ドル
 
米10年国債  +0.111 → 2.832%

本日の注目イベント

豪 1-3月四半期輸入物価指数
日 日銀経済・物価情勢の展望(展望リポート)
日 3月鉱工業生産
日 日銀金融政策決定会合
日 黒田日銀総裁記者会見
独 4月消費者物価指数(速報値)
欧 ユーロ圏4月景況感指数
欧 ユーロ圏4月消費者信頼感指数(確定値)
米 新規失業保険申請件数
米 1-3月GDP(速報値)
米 企業決算 → キャタピラー、マクドナルド、アップル、アマゾン、インテル

 昨日の早朝には127円を割り込み、126円95銭まで売られたドル円でしたが、その後急反発し、NYでは128円60銭まで上昇しました。日経平均株価が大きく売られ一時は600円を超える下げを横目に、ドル円は上昇し、結局昨日1日の値幅は1円65銭と大きく動きました。筆者はもう少しドルが売られる展開を予想しましたが、大きく外してしまいました。ドル急反発のドライバーはやはり、米長期金利の上昇でした。米10年債は前日比11ベーシスも上昇し、ドルを押し上げましたが、ユーロドルでもドル高が一段と進んだことも円売りに安心感を与えたようです。

 依然として日米中銀の金融政策の方向性の違いがクローズアップされています。本日は日銀の金融政策が発表されます。金融政策の変更はないものと見込まれていますが、昨日も触れたように、20年ぶりに急激な円安が進み、先週は129円41銭までドルが上昇したことから、今日の黒田総裁の発言はこれまでにないほど注目されています。ブルームバーグ・エコノミストの調査によると、9割が金融政策の現状維持を予想し、1割は政策金利の先行きを示すフォワードガイダンスについて、利下げに関する文言の削除など、引き締め方向への変更があり得るとみています。バークレーズリサーチでは9月にも誘導目標金利を上方へシフトするのではないかと予想しています。現行ではゼロを中心に上下0.25%内に誘導する長期金利を、0.5%を基準にする可能性もあるようです。現在2%を超える可能性もある日本の消費者物価指数が、この先緩やかに低下するといった見立てもありますが、すでに多くの品目が値上がりしており、今年は6000品目以上が値上がりするとみられています。今朝も「山崎パン、7%値上げ」、「餃子の王将、22~33円値上げ」、「アサヒビール、6~10%の値上げ。14年ぶり」といった文字が紙面を踊っていました。

 ロシアは27日、ポーランドとブルガリアへの天然ガス供給を停止しました。ロシア産ガスの支払いをルーブルで支払うよう要求していましたが、拒否したことを理由にしています。EUのフォンデアライエン委員長はEU内で両国に供給する体制を取っているとコメントしています。国連のグテレス事務総長との会談でも強気の姿勢を崩さなかったロシアのプーチン氏は、ウクライナ侵攻に「介入」を試みる国に対しては「電撃的な」報復をすると恫喝しています。すでに2カ月を経過したウクライナでの戦争は、来年末まで続くとする専門家の見方もあり、消耗戦が続く可能性が高そうです。

 日本では明日からGWが始まります。この時期になると、GW中の為替の乱高下に注意するよう呼び掛けることになりますが、実際にその種の問い合わせも増えてきました。個人的にはその可能性は低いとみています。いわるゆ「フラッシュ・クラッシュ」はほぼ急激な円高が引き金となり相場が急変する場合が多く、円安方向への急変はなかったと記憶しています。今回、仮に円高方向に仕掛けがあっても、そこは絶好の買い場と見られる買い注文に抑えられるのではないかと思います。昨日の動きを見ても、ドルが下げたところでは予想以上にドル買いが旺盛だったことが判明しています。地合い的にも投機的な仕掛けが暗躍する可能性は低いと思いますが、FOMCも開催されることから、動きが活発になることは予想され、注意をするにこしたことはありません。

本日のドル円は127円70銭~129円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)