上海証券取引所の科創板への上場を目指す、蘇州徳龍激光(688170/上海)が4月20日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2584万株を発行予定で、公募価格は19日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2005年設立で、12年に株式会社化した。精密レーザー加工設備、レーザー装置の研究開発、生産、販売およびレーザー設備のリース、レーザー加工サービスを主業務としている。レーザー精細微加工技術、先進的なレーザー装置技術、高精度運動制御技術の蓄積により、半導体や光学、ディスプレイ、コンシューマーエレクトロニクス、科学研究などの分野で、超薄、超硬、脆性、柔軟性、透明材料、各種複合材料向けにレーザー加工ソリューションプランを提供している。
 
 2021年12月期の売上構成は、精密レーザー加工設備が73.95%、レーザー装置が10.46%、レーザー設備リースが2.05%、レーザー加工サービスが5.08%。20年の中国大陸における汎用半導体レーザー設備売上高ランキングでは3位、シェアは15%だった。また、ディスプレイパネル向けレーザー切削設備の販売量シェアは12%で業界3位となっている。
 
 世界のレーザー装置市場規模は2014年の93億6000億米ドルから20年には160億1000万米ドルと、年平均9.36%のペースで増加。21年には184億米ドルに達したものとみられる。20年時点の用途別では材料加工・フォトリソグラフィ市場が約40%と最も多く、通信・光ストレージ市場が約25%、科学研究・軍事市場が約14%、機器・センサー市場が約13%、医療・美容市場が約6%、娯楽・ディスプレイ・プリンター市場が約4%となっており、その用途は年々拡散しつつある。中でも中国のレーザー装置市場は世界を大きく上回るペースで成長しており、10年から20年の年平均成長率が21.71%に達し、20年の市場規模は692億元に上った。21年は新型コロナの感染が落ち着き経済活動が活発化し、820億元に到達したものとみられる。

 同社は数少ない安定した、工業用レベルの超高速固体レーザー装置の生産を実現するなど高い技術力を持つほか、レーザー装置と精密レーザー加工設備の両方を網羅していること、豊富な経験を持つ開発人材を全従業員の20%の割合で持っていること、品質の高さや良好なアフターサービスによる良好なブランドイメージといった点を強みとしている。一方で、日々高まる顧客のニーズを満たすための生産能力が確保できていないこと、生産規模の拡大や新たな技術開発に向けた資金が不足していることなどがボトルネックだ。

 2021年12月期の売上高は5億4931万元(前期比31.08%増)、純利益は8771万元(同30.47%増)。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が1億2900万〜1億4200万元(前年同期比13.56〜25.00%増)、純利益が2225万〜2725万元(同1.02〜23.73%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)