上海証券取引所の科創板への上場を目指す、浙江禾川科技(688320/上海)が4月19日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。3776万株を発行予定で、公募価格は23.66元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2011年設立の民営企業。工業自動化製品の研究開発、生産、販売、アプリケーション統合を主業務としており、自主開発の重要部品、中国国産品のサプライチェーンにより、技術、製品の両面で世界的な競争力を持ち、中国の製造業のモデルチェンジをアシストしている。主力製品はサーボシステム、PLC(シーケンサー)などで、自動化分野の制御層、駆動層、実行センサー層を網羅するとともに、近年ではサプライチェーン上流の制御チップ、センサーから、下流のハイエンド精密デジタル制御工作機械などの分野まで取り扱い範囲を広げている。サーボシステム製品が全売上の80%以上を占めており、2020年における汎用サーボシステムの中国国内シェアは約3%で、国内ブランドでは2番めである。
 
 また、「高性能、高信頼性、高コスパ、高規格設計」を開発理念として研究開発を強化しており、2019年以降の年間研究開発投資は4546万元、6740万元、8700万元と増加。21年末現在で研究開発人員は全従業員の22.80%にあたる316人となっている。
 
 中国では近年、ローエンドの技術、労働集約型の製造業からのモデルチェンジを進めており、デジタル制御工作機械、精密機器、リチウムイオン電池、新エネルギー車、ロボットなど高い技術力を含む新興産業が国内製造業の主力になりつつある。これに伴い、中国の工業自動化製品およびサービス市場規模の年々増加しており、2019年には1865億元に到達、22年には2087億元にまで成長する見込みだ。中でもサーボシステムの成長は著しく、20年の汎用サーボシステム市場規模は164億3800万元で、25年には295億3800万元にまで伸びるとみられている。一方で、シェアの約7割が日本、韓国、欧米メーカーに占拠されており、現在約3%のシェアを持つ同社を含めて中国ブランドの成長が期待される。
 
 同社は高い設計力、技術力、製品開発力、90以上の製品シリーズ、2600以上の型番を網羅する充実した製品体系を強みとする一方、先発の国際的な大手メーカーに比べるとブランド影響力や知名度が低いこと、経営規模が小さいことなどがボトルネックとなっている。2021年12月期の売上高は7億5145万元(前期比38.13%増)、純利益は1億1001万元(同2.97%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)