ドル円は東京時間午後3時15分過ぎに126円台に乗せ、126円32銭まで上昇。NYでは米長期金利が低下したこともあり、125円37銭まで押し戻される場面も。ユーロドルは1.0809近辺まで売られたがその後反発。カナダ中銀は政策金利を0.5%引き上げ、1.0%に。キャン円は99円台前半から99円台後半まで上昇。株式市場では3指数が揃って大幅に反発。ダウは344ドル上昇し、S&P500も49ポイント上昇。債券は続伸し、長期金利は2.7%前後まで低下。金は5日続伸。原油も続伸し104ドル台に。

3月生産者物価指数   → 1.4% 

ドル/円  125.37 ~ 126.00

ユーロ/ドル 1.0809 ~ 1.0893

ユーロ/円  135.93 ~ 136.88

NYダウ +344.23  → 34,564.59ドル

GOLD   +8.60 → 1,984.70ドル

WTI    +3.65 →  104.25ドル
 
米10年国債  ―0.023 → 2.699%

本日の注目イベント

豪   3月雇用統計
トルコ 中銀政策金利発表
欧   ECB政策金利発表
欧   ラガルド・ECB総裁記者会見
米   3月小売売上高
米   新規失業保険申請件数
米   3月輸入物価指数
米   4月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
米   NY債券市場、短縮取引
米   メスター・クリーブランド連銀総裁講演
米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米   企業決算 → モルガンスタンレー、ゴールドマン、シティーグループ

 「円、20年ぶりに126円台まで下落!!」昨日の夕方からこの様な報道が相次ぎました。ドル円は昨日の午後3時15分過ぎ、黒田日銀総裁が信託銀行の大会で来賓挨拶を行い「現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける」と発言したことで、円売りが加速し、125円台半ばで推移していたドル円は一気に126円台に乗せ、126円32銭まで上昇しました。

 この日は午後3時15分に黒田総裁の挨拶があることは事前に分かっており、ここでドル円の水準について触れる可能性があることが意識されていましたが、これまでの認識を変えなかったことで、格好の円売り材料にされた形です。特にこれまで「黒田ライン」と言われてきた「125円86銭」が抜けたことで、ストップロスのドル買いも巻き込み126円32銭まで上昇したとみられます。ただ、NY市場では126円台はほぼ見られず、米長期金利が低下したことで125円37銭まで押し戻されています。高値からほぼ1円もドルが売られるなど、引き続き荒っぽい動きが続いています。NY市場で126円台半ばを超える水準で昨日の取り引きを終えていれば、「125~130円の新たなレンジ」に入った可能性があると考えていましたが、まだその動きではないようです。ただ、昨日発表された米3月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比で「11.2%」と、統計でさかのぼれる2010年以降最大で、初期のインフレ圧力が根強く続いていることが確認されています。CPIに続き、PPIも高水準を記録したことで、FRBの政策金利引き上げや、量的引き締めへの圧力が増すものと思われます。

 バイデン大統領は13日、ウクライナへの8億ドル(約1000億円)相当の軍事支援で大型兵器を幅広く供与すると表明しました。大統領は追加軍事支援パッケージには砲弾と軍用ヘリコプターに加え、重火器システムや装甲兵員輸送車(APC)も含まれると述べ、「ウクライナ軍は米国が供与する武器を極めて有効に活用している。ロシアがドンバス地方の攻撃強化を準備する中、米国は引き続きウクライナに防衛能力を提供していく」と、軍事関与を深める姿勢を示しました。(ブルームバーグ)ウクライナ南東部のマリウポリで1万人余りの民間人が犠牲になったことに関して、欧州安保協力機構(OSCE)は、「ロシア軍はウクライナで民間人をあえて標的にし、戦争犯罪を行った」と報告書で指摘しています。またフィンランド政府がNATO加盟申請につながるとみられるプロセスを開始したと伝えられ、スウェーデンも6月までに加盟申請を模索すると報じられています。既に報じられているように、プーチン氏は5月9日の戦勝記念日に、ウクライナ侵攻での「成果」を発表するのではないかと見られており、この日まで残り3週間余り。マリウポリでの攻撃力をさらに強めて来るのではないかとの観測もあります。

 イエレン財務長官もロシア戦争に関して発言を行っています。イエレン氏は講演で中国に対して、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻に対する中国のアプローチの方法次第では、国際社会から経済的影響がもたらされることもあり得ると述べています。「中国は最近、ロシアとの特別な関係を再確認した」と指摘し、「中国がこの関係を有益なものにし、戦争終結に寄与することを私は強く望んでいる」と発言しています。

 ドル円は126円台前半まで一気に駆け上がってからはやや上値が抑えられています。下値のメドは、「1時間足」の雲の上限である125円25銭近辺と、下限である124円89銭辺りかと思います。本日の予想レンジは125円~126円程度といったところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)