上海証券取引所の科創板への上場を目指す、広東賽微微電子(688325/上海)が4月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は74.55元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2009年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。アナログ半導体チップの研究開発、販売を主業務とし、バッテリー安全性管理チップ、バッテリー計測用チップ、充電管理チップなど、バッテリーを始めとする各種電源管理チップを手がけている。2021年1〜6月期の売上構成はバッテリー安全性管理チップが47.15%、バッテリー計測用チップが31.79%、充電管理およびその他のチップが21.06%となっている。
 
 製品の顧客は主に中国国内のODM企業で、ノートパソコンやタブレットパソコン、ウェアラブルデバイス、電動工具、充電関連製品、小型電動車両、コードレス家電、スマートフォン、ドローンなどに広く利用されている。中国の国家規格「電動工具の充電可能バッテリーパックおよび充電器の安全」の原案作成で唯一中国国内のIC(集積回路)設計企業として参加し、中国のバッテリー管理チップ業界の主要サプライヤーの一つとしての地位を確保している。
 
 電源管理チップ製品は幅広い分野で利用されることから、半導体チップ製品のなかでも世界の出荷数が最も多い部類に入る。2019年の世界におけるIC製品出荷量約3017億個のうち、電源管理チップの出荷量は21%の639億6900万個だった。また、同年の電源管理チップ世界市場規模ば約187億米ドルで、24年には237億ドルにまで成長する見込みだ。中でも世界最大の電子製品生産・消費国である中国の電源管理チップ市場ニーズは非常に大きく、19年の市場規模は720億元で、20年には781元と前年比8%増加したものとみられる。
 
 また、電源管理の中でもバッテリー管理チップは、通信、コンシューマーエレクトロニクス、工業、新エネルギー自動車、貯蔵エネルギーなどの産業の急速な発展に伴ってますますニーズが高まるとともに、製品の性能に対する要求も高まっている。電源およびバッテリー管理チップ製品は今後も高精度、省エネ、小型化、インテリジェント化といったトレンドに沿ってさらに進化していくことになりそうだ。
 
 2020年の各分野世界市場における同社製品のシェアはノートパソコンが10%前後、タブレットパソコンが2.41%、ブルートゥースイヤホンが1〜3%、電動工具、小型電動車両が20%前後、民間用ドローンがバッテリー管理チップでは約10%、バッテリー計測チップでは約30%などとなっている。
 
 同社は経験豊富な研究チームによる技術力、市場ニーズを敏感に捉えた製品開発能力、高い性能と安定した品質、充実したサービス体系、10年以上の経験で培ったブランド力などを強みとしている。一方で、今後のさらなる成長、世界の大手企業との競争に生き残るためにはさらに多くのハイレベル人材を集める、現在170種類ほどで、主にバッテリー管理分野に留まっている製品のラインナップを充実させる必要がある。
 
 2021年12月期の売上高は、3億3918万元(前期比88.31%増)、純利益は8921万元(同174.86%増)。22年1〜3月期の業績予測は5500万〜7500万元(前年同期比25.25%減〜1.94%増)、純利益は1300万〜1700万元(同21.99%減〜2.01%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)