深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、清研環境科技(301288/深セン)が4月12日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2701万株を発行予定で、公募価格は11日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2014年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。急速生物化学的汚水処理技術の研究開発、利用に特化したハイテク企業で、自主開発した統合型沈殿エアリフトリアクター(RPIR)技術を利用した各種設備を提供しており、行政による汚水処理、工業パークの有機廃水処理などに用いられている。RPIR技術は、反応と沈殿を一体化させることで濃度の高い顆粒状汚泥の沈殿が可能で、短期間の工事で設置可能、省スペース、省エネ、低コスト、高い運用安定性といった長所を持っている。
 
 経済成長や工業の急速な発展に伴い、中国では今世紀に入って環境汚染が深刻化した。また、市民の環境保護意識の高まりもあり、政府による環境保護対策は強化の一途をたどり、投資額も急増してきた。2000年に1000億元程度だった中国の環境汚染投資額は17年には9539億元にまで増加、将来的には2兆〜3兆元にまで到達する予測だ。
 
 環境汚染対策が重視される中、汚水処理分野もこの20年で急速発展し、汚水処理場の数は00年の427か所から19年には2471か所にまで増え、1日あたりの汚水処理能力も2157万立方メートルから1億7863立方メートルにまで高まった。一方で、農村地域の汚水処理率はなおも低く、19年現在の鎮における処理率は59.67%、郷では33.3%となっている。都市部や工業地域の汚水処理レベル強化、そして農村での汚水処理設備普及といった必要から、今後も中国の汚水処理市場は安定的な成長が見込まれる。
 
 同社は、自主開発のRPIR技術による低コスト、省スペース、高効率な汚水処理実現、幅広い応用範囲、高い開発力と優れた研究開発チームなどを強みとする一方、さらなる成長を目指す上での経営規模や資金の不足がネックとなっている。先発の汚水処理技術に比べてシェアや知名度が低いこと、材料価格上昇や人件費の増加、カスタマイズ受注の増加などによる粗利率の低下といった課題のほか、行政の環境保護政策に業績が影響されやすいといったリスクも抱えている。
 
 2021年1〜12月期の売上高は2億1443万元(前期比17.56%増)、純利益は7101万元(同8.27%増)。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が2738万元(前年同期比25.63%減)、純利益が816万元(同52.41%増)となっており、減収増益の理由については21年1〜3月期の売上が純正なRPIR設備ではなく粗利率が低かった一方、当期の売上が純RPIR設備によるもので高い粗利率を確保できたためとしている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)