深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、傑創智能科技(301248/深セン)が4月11日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2562万株を発行予定で、公募価格は39.07元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2008年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。自主開発とイノベーションに取り組む国家級のハイテク企業で、スマートシティ、スマートセキュリティ分野におけるIoT、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、人工知能(AI)などの新世代情報技術の産業化を進めており、顧客に対して業務コンサルティング、プランニング、設備の調達、製品の開発、システムインテグレーション、運営・保守といった全サイクルを網羅した総合ソリューションプランを提供する。
 
 スマートシティ分野では建築、エネルギー、交通、産業パーク、教育、医療、データセンター建設などをターゲットとして行政や各種機関、企業に対してAI、ビッグデータ分析などを駆使した管理プランを提供する。スマートセキュリティでは、自主開発した高性能コンピューティング技術などにより、社会の安全や通信セキュリティに関するソフト・ハード双方の総合的なソリューションプランを提案する。2021年1〜6月期の売上構成は、スマートシティソリューションが72.46%、スマートセキュリティソリューションが27.54%となっている。またシステムインテグレーションが売上全体の71.01%を占め、製品販売が23.08%、技術サービスが5.90%となっている。
 
 中国では2019年末現在の都市化率が60.60%で、先進国の80%からはなおも隔たりがある一方で、都市では急激な人口流入に対して街の整備や環境対策が追いついておらず、交通渋滞や環境汚染、公共の安全といった都市問題が頻発している。スマートシティづくりは都市化の加速、都市環境の改善といった点で大きな役割を担っている。中国におけるスマートシティ投資規模は2016年の147億9000万ドルから18年には200億5300万ドルに増加。23年には389億2300万ドルに達し、18〜23年は年平均14.18%で成長する見込みだ。
 
 スマートシティ業界は参入企業が非常に多く、大きなシェアを占有する企業が存在しない群雄割拠の状態にある。同社の2020年における売上高ベースのシェアは0.43%である。研究開発、イノベーションを重視している点や、豊富な経験、スピーディで高効率、高品質なサービス提供力を強みとしている一方で、経営規模の小ささと人材不足がボトルネックとなっている。市場競争がますます激しくなるなかで、競争力のある製品やサービス、技術を開発してシェアを高めていくことが必要だ。
 
 2021年12月期の売上高は9億3991万元(前期比26.76%増)、純利益は1億927万元(同13.63%減)。システムインテグレーション業務の粗利率低下、人員規模拡大と研究開発投資強化により、増収の一方で減益となった。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が1億7300万〜2億300万元(前年同期比88.12〜120.74%増)、純利益が980万〜1150万元(同15.84〜35.93%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)