深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、蘇州欧聖電気(301187/深セン)が4月11日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4565万株を発行予定で、公募価格は21.33元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2009年設立で、17年に株式会社化した。空気動力設備、クリーン設備の研究開発、生産、販売を主業務とし、小型空気コンプレッサー、乾湿両用吸塵機を主力製品としている。21年6月30日現在で62件の発明特許、106件の実用新案、63件の外観設計特許を取得しているほか、江蘇省科技庁からハイテク製品認定を受けている。また、製品は国際的なCB認証、米ETL認証、カナダCSA認証、欧州CE認証、オーストラリアSAA認証、日本PSE認証、中国CCC認証など国内外の多くの製品認証を取得しており、国際的な大手工具メーカーや小売企業と安定的な提携関係を築いている。
 
 21年1〜6月期の売上構成は、小型コンプレッサーが37.50%、乾湿両用吸塵機が46.96%となっており、販売形式はODM方式が46.24%、ブランドライセンス形式が45.80%を占める。

 同社が扱う空気動力工具は電動工具、内燃機関駆動工具と並ぶ3大動力工具の一つである。現在電動工具の市場が最も大きく、欧州では動力工具市場のお75%を占める一方、空気動力工具は15%に留まっている。しかし、操作のしやすさ、環境適応力の高さ、軽量・省スペースでハイパワーといった強みにより、空気動力工具の割合が高まり続けている。その中で中国は世界トップクラスの小型空気コンプレッサー製造国となっており、中国の空気・その他ガスコンプレッサー輸出額は2014年の7億8200万米ドルから20年には14億6800万ドルと年平均11.07%のペースで成長、今後もハイペースな成長が見込まれている。
 
 小型空気コンプレッサー需要の成長の背景には欧米を中心としたDIY市場の成熟がある。一方、近年急速な経済成長を遂げて消費者の生活水準が向上した中国ではDIY市場がまだまだ未成熟であり、今後大きな成長が期待されている。
 
 同社はウォールマートやコストコといった世界的に有名な小売企業と安定的な提携関係を持ち、アマゾンを通じたEC販路も構築しているという販売チャネル上の強みのほか、開発力、高効率かつ高品質でまとまった規模の製品を生産する能力を備えている。一方で、2021年1〜6月期は米国での売上が全体の86%を占めるなど、主に北米地域を中心とした国外市場販売が主体となっており、中国国内市場の開拓が進んでいないこと、ほぼ100%がODMやブランドライセンス形式であるために自社ブランドが構築できていないことがボトルネックとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は13億1452万元(前期比32.61%増)、純利益は1億1579万元(同15.51%減)。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が3億3500万〜3億3800万元(前年同期比0.00〜0.90%増)、純利益が3600万〜3800万元(同0.53〜5.76%減)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)