上海証券取引所の科創板および香港証券取引所に上場している康希諾生物(カンシノバイオ、688185/上海、06185/香港)が4月5日、既存の変異株に対する感染予防効果が高い新型コロナワクチン開発の臨床試験許可を中国当局より受けたことを発表した。

 公告によれば、同社はこのほど中国の国家薬品監督管理局から「薬物臨床試験許可書」を受け取り、新型コロナmRNAワクチンの臨床試験申請が認められたことを明らかにした。この申請は、同社と子会社の康希諾(上海)生物科技が共同で行ったもの。
 
 既存の新型コロナワクチンは原型株を基本として開発されたものであり、次々と出現する変異株に対する中和抗体価や感染予防率は低下する傾向にあるが、同社が開発している新たなmRNAワクチンは既存の変異株に対してより高い効果を持つことが期待されている。前臨床試験の結果では、WHO(世界保健機関)が認定した複数の重要変異株に対して高い中和抗体価を示し、原型株を基本として開発されたワクチンよりも応用性が高く、変異株による感染をより効果的に予防することが示されたという。

 同社は2009年設立で17年に株式会社化、19年3月に香港証券取引所に、20年8月に上海科創板にそれぞれ上場した。新型コロナのほか、エボラウイルス、脳膜炎、三種混合、肺炎、結核、帯状疱疹などのワクチンの研究開発を手掛けている。新型コロナワクチンでは2021年にアデノウイルスベクターワクチン「Ad5−nCoV」が中国を始めとする複数の国で緊急使用または条件付きの発売認可を得た。
 
 2021年12月期の売上高は118億7418万7千元(前期比75.96%増)、純利益は19億1439万元(前期は3億9663万8千元の純損失)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)