上海証券取引所の科創板への上場を目指す、広東安達智能装備(688125/上海)が4月6日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2020万株を発行予定で、公募価格は60.55元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2008年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。流体制御機器、プラズマ機器、硬化および組立設備などのインテリジェント製造装置の研究開発、生産、販売を手掛ける。主要製品には、接着剤塗布機、コーティング機、プラズマ洗浄装置、硬化炉、インテリジェント組立機などを含み、コンシューマーエレクトロニクス、自動車電子、新エネルギー、スマート家具、半導体など広範な電子分野の製品製造に利用されている。
 
 また、同社は早い時期から流体制御機器の開発、生産に取組んでおり、2010年には中国国内初の全自動多機能高速接着剤塗布機の開発に成功した。221年1〜6月期の売上構成は接着剤塗布機が63.09%、コーティング機が10.28%、硬化・インテリジェント組立設備が8.77%、プラズマ危機が0.85%で、部品や技術サービスが17.01%となっている。
 
 中国政府は2016年にインテリジェント製造発展計画を打ち出してインテリジェント製造技術や機器のブレイクスルーを実現し、まとまった数のインテリジェント重要技術機器を開発する目標を掲げ、「中国製造2025」では中国国内で一定規模を持つ工業企業における作業工程のデジタル制御化率を13年の27%から20年には50%、25年には64%へと高める方針を示した。中国の工業自動化機器市場規模は10年の1340億元から19年には1865億元と年平均3.74%のペースで増加している。「中国製造2025」が引き続き推進され、中国のインテリジェント製造業界の著しい成長が見込まれる中、同社を含むインテリジェント製造機器業界は大きな発展のチャンスを迎えている。
 
 同社の主力製品である接着剤塗布機の2020年における中国市場規模は約272億3000万元。多くの企業による競争が繰り広げられる中で、大半の企業はローエンドからミドルレンジの製品のみを扱っており、同社はその中で数少ないハイエンドな接着剤塗布機を生産可能な企業だ。ハイエンド分野の半導体封止用接着剤塗布機ではノードソンなどの外国企業がシェアを占有する一方、ハイエンドのコンシューマーエレクトロニクス向けでは同社が米アップルのサプライヤーになるなど、一定のシェアを獲得している。
 
 同社は高速で精密な塗布を実現する高い技術力、顧客のニーズや業界の動向を踏まえた強力な製品開発力、設計開発から生産、納品までの一貫したスピーディーな作業、質の高いサービスによる信頼度の高さといった点を強みとしている一方で、急速なニーズの増加に対する生産能力不足、新しい技術やより高い品質が日々求められるなかで技術開発を支える人材の不足といった課題を抱えている。また、売上の60%前後をアップルまたはアップル指定のEMS(製造受託企業)に依存している点が経営上のリスクだ。
 
 2021年12月期の売上高は6億2811万元(前期比23.96%増)、純利益は1億5277万元(同14.52%増)。22年1〜3月期の業績予測は営業収入が1億2675万〜1億3882万元(前年同期比5〜15%増)、純利益が2406万〜2754万元(同2.63%減〜11.44%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)