深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、広東瑞徳智能科技(301135/深セン)が3月30日に新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2549万株を発行予定で、公募価格は29日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は1997年設立の民営企業で、2013年に株式会社化した。インテリジェントコントローラーの研究開発、生産、販売を主業務とし、キッチン家電、生活家電、環境家電などの小型家電コントローラーから、大型家電、医療健康器具、電動工具、スマート家具などの分野へと事業を拡大してきた。21年1〜6月期の売上比率は、小型インテリジェントコントローラが88.98%、大型インテリジェントコントローラーが7.85%、最終製品が2.65%となっている。国家ハイテク企業として研究開発にも力を入れており、「広東省家電インテリジェントコントローラーエンジニアリング技術研究開発センター」などの拠点を持ち、これまでに33件、187件の実用新案を有する。また、年間1500種類以上のインテリジェントコントローラ製品の開発、設計を持っている。同社の製品はほぼ100%が委託生産形式であり、21年1〜6月期はODM形式が56.24年には47%、OEM形式が43.25%となっている。
 
 電子情報技術の発展に伴い、各種分野におけるインテリジェントコントローラーの需要は年々高まっている。世界の市場規模は2015年の1兆2275億米ドルから19年には1兆5462億ドルと年平均5.9%のペースで拡大、24年には1兆9599億ドルまで成長する見込みだ。中国市場は世界全体を上回るペースで成長しており、15年の1兆1700億元から19年の2兆1500億元と年平均16.5%で増加し、24年にはさらに3兆8000億にまで伸びる予測である。20年における中国のインテリジェントコントローラーの応用分野別市場規模は、自動車電子系が約24%と最も多く、家電系が約16%、電動工具・工業設備系が約13%となっている。
 
 インテリジェントコントローラー市場はこれまで家電製品メーカーが多くのシェアを獲得してきたが、応用分野の拡大に伴ってインテリジェントコントローラーに特化したメーカーが市場シェアを多く獲得するようになった。また、中国ではサプライチェーンの国産化が進んでおり、同社を含む中国のインテリジェントコントローラー企業はさらなる成長のチャンスを迎えている。

 同社は業界の中で重厚な研究開発の経験を持つ、情報化と工業化の融合によるインテリジェント製造体制の実現、充実した品質管理体系、開発・生産・販売の一体型経営、ブランド信頼度の高さといった強みを持っている。一方で、中長期的な顧客ニーズをカバーできる生産能力が不足している、資金面での制約により、研究開発プラットフォームのさらなる充実が図れないといったボトルネックを抱えている。また、半導体チップやプリント基板、コンデンサなどの原料価格が上昇しており、経営リスクの一つとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は13億2406万元(前期比21.45%増)、純利益は8086万元(同10.55%増)。22年1〜3月期の売上高は2億7732万元(前年同期比0.14%増)、純利益は954万元(同25.04%減)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)