深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、深セン市銘利達精密技術(301268/深セン)が3月25日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4001万株を発行予定で、公募価格は28.50元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2004年設立の民営企業で、19年に株式会社化した。金属、プラスチックの精密構造部品や金型の設計、開発、生産、販売を主業務とし、精密ダイカスト、精密射出成形、型材加工、非鉄金属プレスの技術を活かし、中国内外の顧客向けにさまざまなタイプの精密構造部品製品を設計から製造までのワンストップ形式で提供している。
 
 主な製品供給分野は太陽光発電、防犯カメラなどのセキュリティ、自動車、コンシューマーエレクトロニクスで、自動車分野ではBYDや寧徳時代といった新エネルギー車関連の顧客を多く獲得している。21年1〜9月期の売上構成は、精密ダイカスト構造部品が46.05%、精密射出成形構造部品が31.47%、型材プレス構造部品が21.23%となっている。
 
 同社は金属ダイカスト部品とプラスチック射出成形部品の両方をカバーし、製品の種類が豊富でさまざまな分野のあらゆるニーズに対応可能という点で、業界内において優位に立っている。また、顧客がアジアから欧米と広範囲にわたり、業種も太陽光、セキュリティ、新エネルギー車など成長著しい分野をはじめとして多岐にわたっているため、比較的高いリスクヘッジ能力を持っている。一方で、現状の開発、生産体制や資金規模では急速に伸びている各分野のニーズに対応しきれなくなりつつある。
 
 また、原料価格の上昇、製品を供給する市場の競争激化に伴う値下げ圧力などによって粗利率が年々低下しており、新製品の開発、品質向上、市場開拓などを積極的に行わなければ利益の確保が一層難しくなる可能性がある。さらに、海外向けの売上が全体の50%前後を占めているため、為替レートの変動や世界情勢の変化も経営リスクとなりうる。

 2021年12月期の売上高は18億3774万元(前年同期比21.18%増)、純利益は1億4818万元(同13.16%減)。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が6億〜7億元(前年同期比62.01〜89.01%増)、純利益が5500万〜6500万元(同77.40〜109.66%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)