深セン証券取引所の創業板への上場を目指す万凱新材料(301216/深セン)が3月17日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。8585万株を発行予定で、公募価格は16日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2008年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。中国国内をリードするPET(ポリエチレンテレフタレート)材料の研究開発、生産、販売企業であり、飲料ボトル用PET、光沢PETを主力製品としている。年産180万トンという世界有数のPET生産能力に加え、自主開発の生産技術により高性能、高品質なPET製品を提供し、農夫山泉、コカ・コーラなど国内外の著名企業をはじめとする世界100カ国・地域の企業向けに製品を販売している。21年1〜6月期における同社の売上のうち、95.59%がボトル用PET製品となっている。20年におけるボトル用PETの中国国内シェアは9.81%、世界シェアは4.25%。
 
 世界のボトル用PET市場は安定的な成長を続けており、2014年の1934万トンから20年には2876万トンと年平均6.84%のペースで需要が増加した。中でも中国の需要の伸びは世界平均を上回っており、14年の583万トンから20年951トンと年平均8.50%のペースで成長した。また、中国のボトル用PET生産能力は世界全体の35%を占め、世界一の生産国となっており、新型コロナの影響があった20年を除き、15年以降は中国からの輸出量も増加傾向にある。中国では今後もボトル用PETの需要が急速に増え続け、19〜24年には年平均6.35%と世界の5.33%を上回るペースで増加する見込みだ。
 
 同社は年産180万トンという世界有数の生産規模、優れた生産技術、良好な顧客リソースとブランド力、高い製品開発力、環境に優しい生産経験の蓄積などを強みとする一方で、新たな技術開発、製品ラインナップ強化に向けた資金が足りない、業界で進む原料から自社生産する産業チェーン一体化の取り組みで遅れを取っており、原料価格高騰の影響を受けやすいといった課題を抱えている。また、日本、インド、南アフリカなどの国・地域では中国産PET製品に反ダンピング関税を課しており、これらの国・地域で今後も措置が継続したり、新たに同様の措置を発動する国・地域が増えたりすれば、同社の海外事業に大きな影響が生じる可能性がある。
 
 2021年12月期の売上高は95億8676元(前期比3.11%増)、純利益は4億4478万元(同119.58%増)。22年1〜3月期の業績予測では、売上高が35億〜40億元(前年同期比41.33〜61.52%増)、純利益が1億7000万〜2億1500万元(同19.53〜49.88%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)