深セン証券取引所の科創板への上場を目指す、兆訊伝媒広告(301102/深セン)が3月11日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。5000万株を発行予定で、公募価格は39.88元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2007年設立の民営企業で、11年に株式会社化した。中国高速鉄道のデジタルメディアネットワークを構築し、高速鉄道デジタルメディア資源の開発、運営、広告発表業務を手掛けている。高速鉄道デジタルメディア分野のフロントランナーであり、年間にのべ10億人が触れる高速鉄道デジタルメディアネットワークを展開する。
 
 中国の高速鉄道は2008年以降急速に発展し、利用する乗客数も増加した。また、高速鉄道利用者はビジネス従事者や若い世代、高所得者が多いという特徴があり、高速鉄道デジタルメディアが持つ効果や役割も日増しに高まり続けている。同社はこれまでに中国国内にある18の鉄道局グループの17グループとメディア資源使用合意文書を締結しており、高速鉄道396駅、在来線36駅の計432駅で5607枚のデジタルメディアスクリーンを運営しており、高速鉄道デジタルメディア広告業界では特に広範なメディアリソースを持つ会社の一つだ。
 
 また、中国の交通機関屋外広告市場も安定的な成長を続けており、市場規模は2015年の142億4000万元から18年は218億元にまで増えた。さらに、21年には265億1000万元にまで増えたものと予測されている。市民の生活水準の高まり、消費レベルや消費への意識の高まり、これに伴う生産企業、サービス企業の広告に対する意識や積極性の高まりによって、高速鉄道を含む屋外のデジタルメディア需要は今後も急速に成長するものと思われる。高速鉄道のデジタルメディアに特化した強みを持つ同社だが経営規模が小さく、既存の広告ポイントにおけるメンテナンスや設備更新、新規の広告ポイント設置、さらなる顧客や市場の開拓を進める上での資金が不足しており、新規上場により調達する資金を活用しての業務拡大を目指す。
 
 2021年12月期の売上高は6億1908万元(前期比26.84%増)、純利益は2億4064万元(同15.59%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)