深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、哈焊所華通(常州)焊業(301137/深セン)が3月10日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4545万株を発行予定で、公募価格は9日に決定する。公募終了後速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は1997年設立で、2011年に株式会社化した。各種溶接材料の研究開発、生産、販売を手掛けており、主な製品は炭素鋼溶接ワイヤー、低合金鋼溶接ワイヤー、ステンレス溶接ワイヤー、アルミニウム合金溶接ワイヤー、ニッケル系溶接棒、フラックス入り溶接ワイヤーなどで、製品の種類はおよそ100種類におよぶ。同社の製品は橋や水力発電所など中国の国家重点大型建設プロジェクトに利用されてきたほか、軌道交通、石油化学、原子力発電や水力発電、建設機械、コンテナ、船舶、自動車製造などの業界で応用され、60あまりの国・地域に販売されている。
 
 同社の2020年の中国市場におけるシェアは、ガスシールドソリッド溶接ワイヤーが6.61%、サブマージアーク溶接材が2.75%、フラックス溶接ワイヤーが4.01%。

 2016年以降、中国は鉄鋼の生産量とともに溶接材料の生産量が世界トップであり続けている。毎年約3億トンの鋼材に溶接技術が用いられており、世界の溶接加工量の50%以上を占めている。また、溶接材料の消費量も世界の50%以上を占め、中国国内における溶接材料生産量は400万トン以上に達している。さらに、中国の溶接材料企業の国際的な競争力も年々高まっており、16〜20年にかけて年間およそ70万トン前後の溶接材料が海外に輸出され、輸出額は7億米ドル前後となっている。
 
 中国の溶接材料業界では今後、製品のハイエンド化や細分化、生産の自動化やスマート化、環境に優しい溶接材料の需要増、アルミやマグネシウム、チタンなどを用いた溶接材料の軽量化といった発展トレンドが生まれることが予測される。同社は中国国内で50件以上の特許を取得するなど高い技術力、研究開発力を持つほか、バリエーション豊かな溶接材料製品を展開している、軍需工業、各種インフラ、自動車など幅広い業界の大型企業など国内外に豊かな顧客層を持っているといった強みがある。一方で、海外の大手メーカーとの激しい競争、原材料価格の変動、中国のマクロ経済の変化に伴う需要減といった経営リスクを抱えている。
 
 2021年12月期の売上高は17億1557万元(前期比25.89%増)、純利益は7614万元(同4.02%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)