深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、軟通動力信息技術(集団)(301236/深セン)が3月4日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。6353万株を発行予定で、公募価格は72.88元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2005年に設立し、20年に株式会社化した。ソフトウェアおよび情報技術のサービス業者として、通信設備、インターネットサービス、金融、ハイテク、製造などの多様な業界の顧客に対して、エンドツーエンドのソフトウェア、デジタル技術サービス、デジタル化運営サービスを提供する。世界に40か所以上の拠点と20か所の納品センターを持っており、大手企業を含む中国内外の1000件を超える顧客との取引がある。特に、通信設備業界との取引が多く売上全体の50%前後を占めており、5G通信をはじめとする無線ネットワーク、固定ネットワーク、クラウドコアネットワーク、電信ソフトウェアなど各種製品の開発と技術サービスを提供している。

 中国ではインターネットの急速な発展の中で、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、IoT、人工知能、ブロックチェーン、5G、情報セキュリティなどの新世代情報技術も急成長を遂げ、ソフトウェア、情報技術サービス分野は長足の発展を実現している。政府のデジタル経済政策による後押しもあって各産業においてデジタル化への転換が進んでおり、関連のソフトウェアや技術サービスの需要は旺盛だ。2018年に1兆432億元だった中国のソフトウェア、情報技術サービス市場規模は19年に前年比14.4%増の1兆1929億元となった。2020年から22年にかけても年14%以上のペースで市場拡大が見込まれ、22年には1兆8082億元の市場規模となる予想だ。
 
 同社はファーウェイ、アリババ、テンセント、百度、中国銀行といったITおよび金融大手企業を5大顧客に持つなど重厚な顧客基盤と高いブランド知名度を獲得していること、さまざまな階層のサービスを網羅していること、世界にサービス提供ネットワークを構築していること、充実した人材育成体系や高い技術力を持っていることなどの強みを持つ一方で、海外の大手ソフトウェア、情報技術サービス企業との間には業務の規模、サービス内容でなおも一定の差があり、国際競争力が不足している。また、情報技術サービス業は国の産業政策やマクロ経済状況の影響を受けやすい、主要な顧客であるファーウェイが米国から制裁措置を受けている、情報漏洩に特に注意が必要であるといったリスクを抱えている。

 2021年12月期の売上高は166億2320万元(前期比27.88%増)、純利益は9億4477万元(同8.48%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)