11月15日、北京証券取引所がオープンした。中国本土では上海、深センに次ぐ3番目の証券取引所。香港を合わせると中国で4番目の証券取引所になる。主に、中小企業向けの成長支援を目的に開設された同取引所の意義について、大和総研経済調査部の主席研究員の齋藤尚登氏が11月16日に「中国:三つ巴のイノベーション重視」と題したレポート(全5ページ)で解説した。レポートの要旨は以下の通り。

◆中国国内第3の証券取引所・北京証券取引所はイノベーション型、創業型、成長型の中小企業向けの株式市場として誕生し、2021年11月15日に81銘柄で取引を開始した。

◆北京証券取引所が今後抱えるであろう問題は、2019年6月に開設された上海証券取引所の科創板と同様となろう。まずは、イノベーション型、創業型、成長型の中小企業の株価評価の難しさが挙げられる。特に技術や製品・サービス面で比較対象の少ない(ない)企業であれば尚更である。さらに、これと表裏一体の特徴として、株価の乱高下のリスクの高さがある。

◆北京・上海・深セン証券市場の三つ巴のイノベーション重視の背景には、当然のことながら米中「ハイテク」摩擦の激化がある。米国とその同盟国がハイテク分野での中国包囲網を構築しようとする中で、中国国内での資金調達の意義が一段と高まったのである。今後の動向に注目したい。(情報提供:大和総研)(イメージ写真提供:123RF)