ドル円は続伸し、110円35銭まで上昇。「中国恒大集団」の信用不安が一時和らぎ、長期金利が上昇したことでドルが買われた。前日1.16台後半まで売られたユーロドルは反発。1.1750まで買われ、対円でも129円台半ばまで上昇。株式市場は大幅に続伸。恒大に対する懸念が後退したことや売られ過ぎた反動から主要株価は急上昇。ダウは前日の大幅高に続き500ドルを超える上昇。債券は急落。長期金利は大幅に上昇し、1.43%台に。ドル高に金は大幅安。原油は反発し73ドル台を回復。


9月マークイット製造業PMI(速報値)    →  60.5
9月マークイットサービス業PMI(速報値)  →  54.4
9月マークイットコンポジットPMI(速報値) →  54.5
新規失業保険申請件数             →  35.1万件
9月景気先行指標総合指数           →  0.9%
4-6月期家計純資産             →  5849b

ドル/円   109.93 ~ 110.35
ユーロ/ドル 1.1715 ~ 1.1750
ユーロ/円  128.84 ~ 129.46
NYダウ  +506.50 → 34,764.82ドル
GOLD   -29.00 → 1,749.80ドル
WTI     +1.07 → 73.30ドル
米10年国債 +0.130 → 1.430%


【本日の注目イベント】

日     8月消費者物価指数
独   独9月ifo景況感指数
米   8月新築住宅販売件数
米   メスター・クリーブランド連銀総裁講演
米   FRB、オンラインイベント開催。(パウエル議長、クラリダ副議長、ボウマン理事が参加)
米   メスター・クリーブランド連銀総裁、オンラインイベントで講演
米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
米   ボスティック・アトランタ連銀総裁、Q&Aイベントに参加
米   日米豪印「クアッド」、初の対面首脳会議(ワシントン)


 日本が祝日の間に、金融市場は大きく変化しています。昨日は「中国恒大集団」への信用不安が一時的に和らぎ、株高、債券安が大きく進行。米長期金利は1.4%台に乗せ、7月6日以来となる1.43%台まで上昇しました。ドル円はこれに伴い110円台を回復し、110円35銭までドル高が進んでいます。こちらは2週間ぶりのドル高水準ですが、先週まで109円前半を試したドル円は、結局「往って来い」の展開となり、今度は再び上値ブレイクを試そうとしている状況です。ここから110円台半ばの水準ではこれまでにも何度も押し戻され、今回はどこまで「粘れるのか」、が注目されるところです。米金利との相関が高いドル円ですが、今回は米長期金利が想定以上に急上昇していることから、「ひょっとしたら?」との期待も膨らみます。

 中国の金融規制当局は、深刻な資金難が続く不動産開発大手、「中国恒大集団」に対する幅広い支持を発しました。建設中の物件を完成させることと、個人投資家への債務を返済することに集中的に取り組むとともに、ドル建て社債で目先のデフォルト回避に全力を尽くすよう求めています。同社の債務危機を巡る警戒感がひとまず和らいだことが、欧米の株価急伸につながっていますが、一方で中国金融当局は具体的な助言を与えてはいません。同社はドル建て社債8350万ドル(約92億円)のクーポン支払が23日に期限を迎えましたが、30日間の猶予期間があり、どのような対応がなされるか注目されます。

 FOMCについても触れておかなければなりません。21.22日に開催したFOMCでは、FF金利を据え置き予想通り、テーパリングが近く開始されることを示唆しています。 パウエル議長は記者会見で、新型コロナウイルス禍に対応した経済支援の引き揚げに向けた最初のステップを説明し、「早ければ次回の会合で決定する可能性がある」と述べています。議長は、「資産購入縮小のタイミングとペースは、利上げ開始のタイミングに関して直接のシグナルを送ることを意図しない」と述べ、テーパリングが利上げを意味するわけではないと、従来の考え方を強調しています。
 また、今回発表された四半期ごとの経済予測では、早ければ2022年の利上げ開始が適切か否かに関して当局者の見解が二分されていることも分かりました。6月時点の予測では、「2023年まで利上げはない」ということがドット・プロットで示されていましたが、足元の物価上昇の継続がメンバーの利上げ開始に関する意識を変化させたようです。今回の予側中央値では、23年末のFF金利は「1.0%」で、24年末では「1.8%」が示唆されています。23年末については6月時点では「0.6%」で、24年末についの予測は今回初めて公表されました。「中国恒大集団」の債務問題についても議長は、「中国恒大の状況は非常に中国特有のものと見受けられる。中国は新興市場国としては債務水準がかなり高い」と語っています。(ブルームバーグ)

 トルコ中銀は23日、サプライズの「利下げ」を行いました。政策金利である1週間物レポ金利をこれまでの「19.0%」から「18.0%」に引き下げることを決めました。この決定を受けてトルコリラは対円で12円43銭近辺まで売られ、対ドルでは一時8.80台まで売られ「過去最安値」を更新しています。トルコでは先月のインフレ率が「19.25%」と高インフレが依然として続いており、市場では、「今回の会合での利下げはない」と予想されてだけに驚きを持って受け止められています。「エルドアン大統領の圧力に屈した」ということでしょうか?カブジュオール中銀総裁も、結局は利下げ圧力に抗しきれなかったということになります。

 本日のドル円は109円90銭~110円60銭程度を予想します。本日は、日経平均株価の大幅高を見込んでいますが、どこまでリスクオンが進み、円売りが出るのかを見たいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)