ドル円は雇用統計の発表を控えて小動き。110円を挟み、値幅も20銭を切る。ユーロドルは小幅に続伸。1.1876までユーロが買われ、主要通貨ではドル安の流れに。株式市場は3指数が揃って上昇。ナスダックとS&P500は揃って最高値を更新する。債券は続伸。長期金利は1.28%台に低下。金は続落。原油は大幅に上昇し一時70ドル台を回復。ハリケーン「アイダ」の被害が大きいことも価格を押し上げた。

新規失業保険申請件数 →  34.0万件
7月貿易収支     →  -701億ドル
7月製造業受注    →  0.4%

ドル/円    109.90 ~ 110.09
ユーロ/ドル  1.1837 ~ 1.1876
ユーロ/円   130.25 ~ 130.55
NYダウ   +131.29 → 35,443.82ドル
GOLD     -4.50 → 1,811.50ドル
WTI      +1.40 →  69.99ドル
米10年国債  -0.010 → 1.284%

【本日の注目イベント】

中   8月財新サービス業PMI
中   8月コンポジットPMI
トルコ  トルコ8月消費者物価指数
独   独8月サービス業PMI(改定値)
欧   ユーロ圏8月総合PMI(改定値)
欧   ユーロ圏8月サービス業PMI(改定値)
欧   ユーロ圏7月小売売上高
英   英8月サービス業PMI(改定値)
米   8月雇用統計
米   8月ISM非製造業景況指数
米   8月マークイットサービス業PMI(改定値)
米   8月マークイットコンポジットPMI(改定値)

今夜の雇用統計発表を控え、為替市場は小動きの展開でした。リスクオンがやや強まり、米長期金利が低下し、株価が上昇。主要通貨ではドル安が若干進みましたが、ドル円では円を買う動きはさほど高まらず、コロナワクチン接種率の影響や、政治的リスクが影響していそうです。そのため、クロス円はさらに水準を切り上げ、豪ドル円は先月12日以来となる81円台半ばまで上昇しています。クロス円全般の上昇がドル円の下落を抑制しているとも言えます。

今夜の雇用統計では非農業部門雇用者数が72万5000人増と予想され、失業率も5.2%へ低下するとみられています。昨日発表の失業保険申請件数は34万件と予想以上に減少しており、パンデミック以降の最小を更新しています。この通りであれば、パウエル議長が口にした「一段と顕著な進展」に近づくことになります。アトランタ連銀のポスティック総裁は講演で、「われわれは予防的な措置を講じるのではなく、インフレの兆しが確認できるまで経済を引き続き展開させる形に長期的な枠組みを見直した」と述べ、タカ派とはやや異なる発言を行っています。

ルイジアナ州に上陸した大型のハリケーン「アイダ」は熱帯低気圧へと勢力を弱めましたが、残した傷跡は大きく、各地で被害が広がっています。NY州やニュージャージー州などでは竜巻や豪雨により、一部の地域では道路が冠水、鉄道などの交通が停止し、少なくとも9人が死亡したとブルームバーグは伝えています。NY市のデブラシオ市長とNY州のホークル知事は、それぞれ非常事態を宣言しています。またメキシコ湾石油生産の9割以上が停止したままとなっていることでWTI原油価格は一時70ドル台に乗せています。

米株式市場では「一歩後退二歩前進」といった展開が続いており、昨日は主要3指数が上昇。ナスダックとS&P500は最高値を更新しています。いずれの指数もPER(株価収益率)が上昇しており、高値警戒感がありながらも最高値を更新しています。投信などを通じて大量の資金が流入しており、株価に関わらず買わなければならい状況が続いているとの報告もあります。日本株の出遅れが鮮明で、さすがに今週に入っては連日上昇しています。市場はややリスクオンが優勢な状況かと思いますが、今夜の雇用統計でサプライズの好結果が出るようだと、テーパリングが意識される展開となり、株安ドル高が進む可能性もあり、注意が必要です。

本日のドル円は109円50銭~110円50銭と見るのが順当かと思います。底堅いドル円ですが、110円台半ばを超え111円に向かうには、長期金利が1.5%を超えることが必須条件かもしれません。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)