rakumo <4060> は22日、20年12月期の決算説明会動画を公開した。20年12月期の連結業績は、売上高が前期比23.7%増の8億2200万円、営業利益が同5.5倍の1億3400万円と大幅な増収増益となり、過去最高益を更新。20年12月に上方修正した従来計画(売上高8億2000万円、営業利益1億2600万円)を上回った。

 同社はスケジュール管理や電子稟議、経費精算、勤怠管理などの業務支援ツールを提供するSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)サービスを主体に、SaaSサービスの導入支援などを手掛けるソリューションサービス、サービス導入後のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援などを手掛けるITオフショア開発サービスを展開する。SaaSサービスはグーグルおよびセールスフォースのプラットフォームで展開しており、2社と密接に連携し、業務プロセスの効率化や業務の正確性の向上などを推進。1サービス1ユーザーより契約が可能だが、複数のサービスを利用することでサービス間の連携で業務がより効率的となる特徴もある。

 SaaSサービスは売上高の8割以上を占める主力で、20年12月期も前年期比28.4%増と引き続き全体をけん引。同社の営業費用は固定費が中心であるため、売上原価率や販売比率が大きく改善した。同サービスのユニークユーザー数は41万6000人(19年12月期は37万3000人)、クライアント数は2005社(同1804社)に増え、クライアント当たりの販売額はプロダクトラインナップや製品間連携を生かした販売戦略により3万8883円(前期比10.8%増)に伸びている。

 20年12月期における月次平均解約率は0.93%(前期は1.13%)だった。同社のサービスは業務の基盤ツールとして使用される製品という特性上、解約されにくい傾向にある。

 上期は新型コロナウイルス感染症拡大を背景にした4月の緊急事態宣言の発出でリモートワークを進めるため、大企業ではPCの全社配布やネットワーク環境の整備などでSaaSなどへの投資が見送られるケースが目立った一方、中小企業でのワークフローやボードといったサービスを中心とした需要に支えられ、下期は中小企業の需要が落ち着きをみせた一方で、見送られていた大企業の契約が増加した。

 21年12月期の連結業績は、売上高10億1300万円(前期比23.3%増)、営業利益2億1200万円(同58.1%増)を見込んだ。SaaSサービスの需要について、御手洗大祐代表取締役社長は、「21年12月期も同様に、企業規模に関わらず、生産性を向上させるための業務サービスに対して需要が継続する」とみている。また、グーグルやセールスフォース、販売パートナーとの関係強化およびマーケティングを含む効率的な自社販売体制を構築し、SaaSサービスの成長を加速させる。

 御手洗社長は成長戦略において、「新規先の開拓の他、既存契約先に対する追加提案、契約継続のための解約防止策」を重点課題として上げているが、21年12月期は特に、パッケージでの提供を主体としてユーザー1人当たりの単価上昇を、販売パートナーとの協業などでユニークユーザー数の増加を、定期的なフォローや、新機能の開発、電子サイン会社など他社製品との連携などで解約率の低減に努める。(情報提供:モーニングスター社)(イメージ写真提供:123RF)