ドル円は105円台半ばから後半で小動き。米長期金利の上昇にも反応せず、値幅も限定された。ユーロドルも1.20台半ばから後半で推移。株式市場は3指数が揃って下落。
 米金利上昇に対する懸念が台頭し、ダウは119ドル下げ、ナスダックは3日続落。債券相場は反落。長期金利は前日より2.5bp上昇し、1.29%台に。金は5営業日ぶりに反発。原油も売られ60ドル台に。

新規失業保険申請件数         →  86.1万件
1月住宅着工件数           →  158万件
1月建設許可件数           →  188.1万件
1月輸入物価指数           →  1.4%
2月フィラデルフィア連銀景況指数   →  23.1

ドル/円    105.60  ~ 105.87
ユーロ/ドル  1.2063  ~ 1.2094
ユーロ/円   127.56  ~ 127.80
NYダウ    -119.68 → 31,493.34ドル
GOLD    +2.20   → 1,775.00ドル
WTI     -0.62   → 60.52ドル
米10年国債  +0.025  → 1.296%

【本日の注目イベント】

豪  豪1月小売売上高
日  1月消費者物価指数
独  独1月生産者物価指数
独  独2月製造業PMI(速報値)
独  独2月サービス業PMI(速報値)
英  英1月小売売上高
欧  ユーロ圏2月総合PMI(速報値)
欧  ユーロ圏2月製造業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏2月サービス業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏12月経常収支
米  2月マークイット製造業PMI
米  2月マークイットサービス業PMI
米  1月中古住宅販売件数
米  バーキン・リッチモンド連銀総裁、討論会に参加
米  ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

 絶好調と見られていた米株式市場にやや不透明感が漂い始めてきました。特にハイテク株の多いナスダックが昨日も下げ、これで3日続落です。下げ幅はそれほど大きいものではありませんが、上昇をけん引してきたアップルなどが売られています。またウォルマートも、従業員の給与の自動化などに伴う追加支出を見込むことから、大きく売られています。
 長期金利が再び1.3%近辺まで上昇したことも懸念材料として浮上しており、株式市場が調整局面入りするのかどうか注目されます。ブルームバーグは、「借り入れコスト上昇を背景に、歴史的な高値に押し上げた相場上昇の勢いが弱まるとの懸念が続いている」と、足元の動きを分析しています。ドル円は105円台半ばから後半で推移し、や方向感が見えません。106円台前半が重くなる一方、105円台を固めていると見る向きが相場観の中心にいると思われます。短期的な動きを示す「1時間足」を見ると、ローソク足が1週間ぶりに「雲の下限」をやや下回る水準で推移しています。「200時間移動平均線」が105円35銭前後にあることから、短期的にはこの水準を維持出来るかどうかに注目しています。

 イエレン財務長官は18日CNBCの番組で、先日発表された統計で国内の小売売上の強い数字が示され、米国の株価が過去最高値圏にある状況でも、バイデン政権が推進する1.9兆ドル(約200兆円)規模の追加経済対策が必要だと改めて主張しています。
 イエレン長官は、「今回の出来事がもたらした痛みに対処する大型の対策を導入することが非常に重要だ」と発言しました。また、米国の労働人口から全体で400万人がいなくなり、新型コロナウイルスの感染拡大前と比べて、900万人余りの米国人がなお失業状状態にあると指摘しました。
 1月の小売売上は前月比で7カ月ぶりの大幅高となったことで、バイデン政権の目指す1400ドルの現金給付は、所得制限があるとしても「不要」だといった声が、共和党を中心に挙がっています。イエレン長官は、パウエルFRB議長が示した「労働市場の回復には程遠い」との発言を味方に、大型の追加経済対策の早期実現を訴えた格好です。

 本日は欧州と米国でPMIが発表されますが、相場への影響は限られると思われます。ドル円は米株価の高騰と、長期金利の上昇という「リスクオン」の高まりから106円台まで押し上げられました。
 1月6日に102円60銭までドルが売られ、「2021年はドル安で始まる」といった、多くの市場関係者が想定した相場観は、わずかひと月で修正を余儀なくされてきました。ただ、ここから再び多くの人がドル円のさらなる上昇を見込むようになると、再び梯子(はしご)を外されるかもしれません。個人的には足元の動きは、105円台を固めて、上昇気流に乗り始めていると見ていますが、まだその先にある不透明感はぬぐい切れてはいません。

 本日のドル円は105円30銭~106円程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)