(決算速報)
 ゼリア新薬工業 <4559> は2月5日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響などで減収だが、主力製品の伸長や販管費抑制などで2桁増益だった。通期予想は売上高を下方修正したが、営業利益と経常利益を据え置き、特別利益計上で当期純利益を上方修正した。収益拡大を期待したい。株価はモミ合いから上放れの動きを強めている。第3四半期累計の2桁増益を好感して戻りを試す展開を期待したい。
 
■21年3月期3Q累計2桁増益、通期純利益を上方修正
 
 21年3月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比8.5%減の423億74百万円、営業利益が14.0%増の38億56百万円、経常利益が14.6%増の35億38百万円、四半期純利益が57.5%増の36億86百万円だった。新型コロナウイルスの影響などで減収だが、海外市場における主力製品の伸長や販管費抑制などで2桁増益だった。なお特別利益に債務取崩益、投資有価証券売却益を計上した。
 
 医療用医薬品事業は4.8%減収だった。全体としては減収だったが、潰瘍性大腸炎治療剤アサコールや、炎症性腸疾患(IBD)治療剤Entocortなど主力製品が伸長した。コンシューマーヘルスケア事業12.5%減収だった。新型コロナウイルスによる外出自粛の影響などで全体として苦戦した。
 
 四半期別に見ると、第1四半期は売上高133億31百万円で営業利益10億60百万円、第2四半期は売上高134億78百万円で営業利益5億38百万円、第3四半期は売上高155億65百万円で営業利益22億58百万円だった。第3四半期は回復基調となった。
 
 通期連結業績予想は売上高を下方修正、営業利益と経常利益を据え置き、特別利益計上で当期純利益を上方修正し、売上高が20年3月期比4.8%減の575億円、営業利益が5.0%増の43億円、経常利益が0.5%増の39億円、当期純利益が26.5%増の37億円とした。
 
 国内コンシューマー事業が新型コロナウイルスの影響で苦戦しているため売上高を下方修正したが、医療用医薬品事業で主力製品が堅調に推移し、海外子会社の業績が堅調なため、営業利益と経常利益を据え置いた。当期純利益は特別利益計上が寄与する。
 
 修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高73.7%、営業利益89.7%、経常利益90.7%、純利益99.6%と高水準である。通期再上振れの可能性もありそうだ。収益拡大を期待したい。
 
■株価はモミ合い上放れの動き
 
 株価は調整一巡してモミ合いから上放れの動きを強めている。第3四半期累計の2桁増益を好感して戻りを試す展開を期待したい。2月5日の終値は2009円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS80円23銭で算出)は約25倍、時価総額は約1067億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)