2020年の実質GDP成長率が前年比2.3%のプラス成長になった中国は、21年は同8.0%程度の成長を遂げると見通されている。大和総研経済調査部の主席研究員 齋藤尚登氏は1月20日に「V字回復下の中国経済の注目点」と題したレポート(全9ページ)を発表し、中国経済完全復活を確認するために「接触型経済」の動向に注目する必要があるとした。レポートの要旨は以下の通り。

◆中国国家統計局によると、2020年の中国の実質GDP成長率は前年比2.3%(以下、変化率は前年比)と、2019年の6.0%から大きく減速した。中国共産党・政府は2020年までの10年間でGDPを実質で2倍にする長期目標を掲げ、2020年は5.7%強の成長が必要であったが、未達成に終わった。当然、これはコロナショックによるものであり、むしろ通年でプラス成長を維持したことを高く評価すべきであろう。

◆2021年の中国経済は8.0%程度の実質成長を遂げるとの見通しを変更する必要はあるまい。新型コロナウイルス感染症の一日の感染者数の増加(といっても全国で100人超であるが)を受けた一部都市のロックダウンや春節の自粛ムードの高まりの影響は限定的で、景気の腰折れ懸念などは杞憂であろう。2021年1月~3月は前年が大幅なマイナス成長であった反動で高成長を遂げ、その後は反動が一巡すること、危機対応からの出口戦略が本格化すること、パンデミック収束が部分的には中国経済の押し下げ要因となること、などから年末に向けては巡航速度とされる6%程度をやや下回る水準に減速すると想定している。(イメージ写真提供:123RF)