2020年のコロナ禍から一足早く経済復調を果たした中国は、2021年は経済対策で緩和した金融の正常化を図りつつ、経済を持続的に発展させていく危機対応からの出口を模索することになる。大和総研経済調査部主席研究員の齋藤尚登氏は12月22日、「中国:21年の経済政策運営の重点を読み解く」と題したレポート(全3ページ)を発表し、2021年の中国経済を展望した。レポートの要旨は以下の通り。

◆2020年12月16日~18日に中央経済工作会議(以下、「会議」)が開催された。「会議」は2021年の経済政策運営の重点として、(1)国家の戦略的科学技術力の強化、(2)産業チェーン・サプライチェーンの自立的なコントロール能力の増強、(3)内需拡大を戦略的ベースとすることの堅持、(4)改革・開放の全面的推進、(5)優良種子・耕地問題の解決、(6)反独占と資本の無秩序な拡張の防止強化、(7)大都市の住宅の突出した問題の解決、(8)カーボンニュートラル活動の推進、の8項目を掲げた。

◆2021年の財政・金融政策については、積極的な財政政策と穏健(中立的)な金融政策を維持することが決定された。とはいえ、2020年はコロナショックとそれからの立ち直りの過程で、財政はより積極化され、金融も大幅に緩和された経緯がある。「会議」では政策の持続性と安定性を維持すること、社会資金調達金額(経済全体の資金調達金額)の伸び率と、名目GDP成長率が同程度となること、などが求められた。2021年の危機対応からの出口戦略は、引き締めすぎを回避したソフトランディングが目指されている。(情報提供:大和総研)(イメージ写真提供:123RF)