ドル円は欧州時間に104円30銭前後まで反発したが、NYでは長期金利の低下もあり、緩やかに値を下げる。104円近辺でのもみ合いが続き、前日の水準と変わらず。ユーロドルはやや売りに押され、1.2108まで下落。ECBの政策会合を前に、利食いの売りが優勢に。株式市場はナスダックが引き続き最高値を更新したものの、ダウは148ドル安。コロナ感染が全米に広がり、景気に対する懸念が浮上。債券は反発。長期金利は0.92%台へと低下。金は反発。原油は反落し45ドル台に。

10月消費者信用残高    →  72.28億ドル

ドル/円  103.93  ~ 104.17
ユーロ/ドル 1.2108 ~ 1.2166
ユーロ/円  125.96~ 126.48
NYダウ  -148.47 → 30,069.77ドル
GOLD   +26.00  →  1,866.00ドル
WTI  -0.50  → 45.76ドル
米10年国債  -0.043 → 0.923%


【本日の注目イベント】

豪   豪11月NAB企業景況感指数
豪   豪第3四半期住宅価格指数
日   10月国際収支
日   10月貿易収支
日   7-9月GDP(確定値)
日   11月景気ウオッチャー調査
独   独12月ZEW景気期待指数
欧   ユーロ圏7-9月期GDP(改定値)
米   米大統領選挙、各州の選挙結果の認定期限

 103円台に入ると反発するドル円ですが、104円台では依然として上値の重い展開が続いています。昨日も東京時間では株価の下落もあり上値の重い展開でしたが、欧州市場では104円台を回復し、104円30銭前後まで上昇したものの、勢いはなく、その後はもみ合いになっています。103円台半ばから104円台半ばでの動きが続いていますが、為替市場も今週と来週一杯で動かないと、その後はクリスマス休暇に入ってしまいます。多くの市場参加者がドル安を予想している中、ドルショートもやや積み上がってきた印象です。ドル先安を見込んだ投資家が、しびれを切らしてドルの買い戻しに入るような状況も想定できなくはありません。ドルの先安観を維持しながらも、レンジを上抜けした際には注意が必要です。

 米経済対策を巡っては、民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務や複数の共和党上院議員が、超党派グループが提出した9080億ドルの案をたたき台とすることを指示したことで、楽観的な見方が浮上していましたが、協議は再び難航しているようです。共和、民主両党の交渉担当者は、包括的歳出法案と新型コロナウイルス対応の追加経済対策の両方で協議の進展は見られず、11日夜としていた法案可決期限を延長する方向だと、ブルームバーグは報じています。現在の暫定予算は11日で期限切れとなるため、下院は9日に政府閉鎖を回避するため1週間の暫定予算案を採決する計画でした。バイデン新政権では、依然としてねじれ議会が継続されると見られることから、今後もこの様に、法案や政策をめぐる混乱が起こる可能性がありそうです。

 英国とEUとの通商協議でも同じようなことが起こっています。ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長の7日の会談では合意に至らず、共同声明で、「最終的な合意をまとめるための状況にはまだ至っていないとの意見でわれわれは一致した。公平な競争条件とガバナンス、漁業権という3つの極めて重要な問題で深刻な隔たりが残っているためだ」と説明しています。その上で、「数日中にブリュッセルで予定する対面での会談に備え、争点の概要をまとめるよう交渉担当者とチームに指示した」と記しています。また、英首相報道官は、今回合意に達することができない場合でも、来年まで交渉を続けることはしないと述べており、そうだとすれば交渉の時間も限られているようです。ポンドドルはこの報道を受け、欧州時間には100ポイント以上も売られる局面がありましたが、NYではドル安の流れもあり元の水準を回復しています。

 米国ではコロナ感染拡大が止まらず、病床不足の懸念が高まっています。今朝の報道では全米の集中治療室(ICU)の利用者数は2万人を超え、アラバマ州など、ICU病床利用率が80%を大きく超える州も目立ってきました。11月の感謝祭休暇では人の移動も活発だったことから、今後さらに感染者が増えるとの予想もある中、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は「クリスマスシーズン中の感染拡大は、11月の感謝祭よりも悪くなる可能性がある」と警告し、「1月中旬に『本格的な暗黒期』を迎えることになる」と語っています。

 本日も日本株は軟調な展開が予想され、それに伴ってドル円は103円台後半を試す動きになると見ています。ただ、いつものように東京時間では活発な値動きは期待できません。予想レンジは103円60銭~104円50銭程度とみます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)