ドル円は104円台半ばを中心に底堅く推移。米長期金利が上昇したことで104円64銭まで買われた。ユーロ円など、クロス円での買い優勢な流れもドル円をサポート。ユーロドルは続伸。2018年4月以来となる1.2118までユーロ高が進行。株式市場はまちまちながらS&Pは連日で最高値を更新。英国でコロナワクチンが承認されたことや、米景気対策が前進するとの観測からダウは59ドル高。一方ナスダックは小幅に反落。債券は続落し、長期金利は0.93%台に。一時は0.941%前後まで上昇。金は続伸。原油は反発。

11月ADP雇用者数   →  30.7万人

ドル/円  104.41  ~ 104.64
ユーロ/ドル 1.2058 ~ 1.2118
ユーロ/円  126.07 ~ 126.55
NYダウ  +59.87 → 29,883.79ドル
GOLD   +11.30  →  1,830.20ドル
WTI  +0.73  → 45.28ドル
米10年国債  +0.010 → 0.936%

【本日の注目イベント】


豪   豪10月貿易収支
中   中国11月財新サービス業PMI
中   中国11月財新コンポジットPMI
独   独11月サービス業PMI(改定値)
欧   ユーロ圏11月サービス業PMI(改定値)
欧   ユーロ圏11月総合PMI(改定値)
欧   ユーロ圏10月小売売上高
米   新規失業保険申請件数
米   11月マークイットサービス業PMI(改定値)
米   11月マークイットコンポジットPMI(改定値)
米   11月ISM非製造業景況指数

 連日この欄でも取り上げていますが、1.20台を回復したユーロドルの上昇は止まりません。昨日のNYでは1.21台を付け、1.2118前後までユーロ高が進行しました。もともとこの通貨ペアは一旦方向は決まると、かなりの幅でその方向に行く傾向があります。言い換えれば。トレンドが出たら、「順張り」でトレンドフォローが起きやすいと言えます。また、ドル円のように、いわゆる「値ごろ感」などと言う概念が機能しにくいとも言えます。1.20台を固め、1.21台には「月足」で、「120カ月移動平均線が」1.2115前後に位置していたため、ここで一旦利益確定の売りや、ショートのユーロ売りなどが持ち込まれたと思われ、これもテクニカル的には「教科書が教える通り」の動きでした。この先の水準を手さぐりで探すには、チャートではすでに「月足」しか残されていません。2018年4月の1.24台前半が次のターゲットと見られますが、その前に1.22台ではもみ合うと予想しています。

 因みに、フィボナッチ数列を駆使して2018年2月の1.2556から、今年3月の1.0636までの下げ幅「1920ポイント」の戻りを計算しても、最大の戻りとなる「76.4%」では1.2103という水準が導き出され、「月足」という点を考慮すれば、昨日の高値は「ほぼ近似値」だったと言えます。従って、ここでもフィボナッチ数列の「リトレースメント」が機能したと言えなくもありません。「半値戻しは、全値戻し」と言われますが、もしそれを信じるとすれば、時間を掛けながら1.25台半ばまで上昇するのかもしれません。一方、ドル円は前日と同じようにそれほどドル安は進んでいません。米長期金利が0.94%台まで上昇する場面もあったことから、米金利との相関が強いドル円ではドルが底堅い動きになっています。ユーロ円は126円55銭近辺まで続伸し、約3カ月ぶりの高水準を示現しています。結局昨日も、ドルと円が売られたということになります。

 議会で対立が続き、成立が大幅に遅れている米経済対策にやや明るい見通しが出て来ました。米上下両院の超党派グループは1日に9080億ドル(約94兆8000億円)規模の経済対策案を公表しましたが、民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は2日、共和党およびホワイトハウスとの景気刺激策を巡る新たな交渉のたたき台として、同案を支持する考えを表明しました。ブルームバーグによると、同案への支持は、民主党が固執してきた2兆4000億ドル規模から譲歩したことを初めて示すものだとし、数カ月に及ぶ協議の膠着状態が打開し、年内に法案通過が実現する可能性が出てきたと報じています。両氏は声明で共和党のマコネル上院院内総務とマッカーシー下院院内総務に言及し、「われわれは新たな提案を行ったが、上院議員らが昨日提案した超党派の枠組みを妥協の精神にのっとり、超党派および両院の交渉の土台として速やかに使うべきだと考える」と表明しました。これまで民主党の対策案に対し「問題外」と一蹴し、最も強く非難していた共和党のマコネル氏が妥協するかどうかはまだ予断を許さないところでありますが、民主党指導部が大きく譲歩したことを受け、マコネル氏もこれまで通りの強硬な姿勢は維持できないのではないかと見ています。

 前日の上院に続き下院金融委員会で証言を行ったパウエル議長は、「何らかの支援措置が適切となるセクターは多い」とし、労働市場について「人々の仕事への復帰ペースは速く、それは非常に歓迎すべきことだが、パンデミックの影響でいまだに1000万人が失職していることを忘れてはならない」と語っています。今月15、16日に開催されるFOMCでどのような対策を取るのかについて、今回の両院の証言からは何らヒントが得られなかったとブルームバーグは伝えています。

 本日もリスクオンの流れが継続されると見られます。上述のように、米国で経済対策に前進が見られたことに加え、英国がファイザーとビオンテックが開発したコロナワクチンを欧米で初となる承認を行い、来週から使用可能になることなどが好感されています。ユーロドルの動きと共に、ユーロ円の動きにも目配りしながらの展開になります。ドル円のレンジは104円10銭~104円90銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)