市場はリスクオンムードが強まったものの、ドル円は104円台で小動き。104円58銭まで買われたが、ドル安の流れから上値は限られた。ユーロドルではドルが一段と進み、一時は2018年5月以来となる1.2077までユーロ高が進む。
 リスクオンムードが再び高まり、主要株価指数は揃って上昇。ナスダックとS&P500はともに最高値を更新。債券は大幅下落。長期金利は約4週間ぶりに0.92%台に乗せる。金は大幅に反発し、原油は続落。

11月ISM製造業景況指数        →  57.5
10月マークイット製造業PMI(改定値) →  56.7
11月自動車販売             →  1555万台

ドル/円   104.29  ~ 104.58
ユーロ/ドル 1.1960  ~ 1.2077
ユーロ/円  124.86  ~ 125.95
NYダウ   +185.28 → 29,823.92ドル
GOLD   +38.00  →  1,818.90ドル
WTI    -0.79   → 44.55ドル
米10年国債 +0.087  → 0.926%


本日の注目イベント

豪 7-9月期GDP
欧 ユーロ圏10月生産者物価指数
欧 ユーロ圏10月失業率
米 11月ADP雇用者数
米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
米 パウエル・FRB議長講演
米 ムニユーシン財務長官、パウエル・FRB議長下院で証言
米 ウィリアムズ・NY連銀総裁講演


 NY株式市場では再びリスクオンムードが高まり、主要3指数は揃って上昇。中でもナスダックとS&P500はともに最高値を更新しました。コロナワクチンの開発が進み、感染が収まることで来年は景気が上向くといった見方や、大型の景気対策を巡ってはやや明るさも出てきたことなどが背景となり、株価が上昇。株価が上昇し、リスクオンムードが高まったことで為替市場では、このところ定着してきた「ドル安」が進みました。
 ユーロドルは1.20台を大きく超え、一時は1.2077まで「ユーロ高ドル安」が進み、何と2018年5月以来の水準を示現しました。ただ、ドル円ではそれほどドル安は進まず、昨日とほぼ同じ水準です。そのため、ユーロドルが買われた分、ユーロ円は126円手前まで上昇し、こちらは約4カ月ぶりのユーロ高水準です。ドルが売られたものの、円も売られ、クロス円では円全面安の展開です。

 記録的な株高が続いていますが、ブルームバーグの集計によれば、株式ETFは先月、過去最大となる810億ドル(約8兆4600億円)の資金流入があった模様です。年初からの累計でも1960億ドルが流入しており、11月の記録的な株高を演出したことは、資金の流れからも明らかになっています。
 言い換えれば、NY株式市場には世界中から資金が集まっており、3万ドル目前で足踏みしているNYダウが、3万ドルの大台を超え3万ドル台を固めるのも、時間の問題のようです。ただ、それでもこういった「極端な楽観ムード」の時には注意が必要で、安全運転を目指すべきです。昔から言います、「好事魔多し」と。

 ムニューシン財務長官とパウエルFRB議長は1日、新型コロナウイルス対策に関する上院銀行委員会で証言を行いました。
 パウエル議長は、「一定程度の財政支援を行えば、経済を前進させる助けになる他、特に中小企業にとって下方リスクへの備えにも役立つ」と発言し、「対応が過剰によるリスクは、過小なものに留まるリスクよりも小さい」と説明しました。一方、ムニューシン財務長官は「議会が迅速に何らかの対策を通過させるよう求める」と述べ、ともに追加の経済対策を支持する考えを示しました。(ブルームバーグ)

 アドビ・アナリティクスは12月1日に行われた[サイバーマンデー]での売り上げが、前年比15%増しの108億ドル(約1兆1200億円)と、過去最高を記録したと発表しました。感謝祭からサイバーマンデーまでの販売動向を踏まえ、同社は現在、ホリデーシーズンのオンライン売上高を前年比30%増の計1840億ドルと予想しており、株価上昇という資産効果の中でも、オンライン販売の優位性がさらに加速して行くと見られています。

 来週10日にECBの政策会合を控えている中、シュナーベルECB理事はインタビューで、新型コロナの感染は長引く可能性が高いことから、重要なことはコロナ禍が終わるまでこの状況を維持していくことだとし、「さらに大きく緩和することよりも、現状を維持していくことに集中するのが適切だ」と述べています。ECBは10日の理事会で何らかの追加緩和に踏み切ると予想され、現行のパンデミック緊急プログラム(PEPP)1兆3000億ユーロ(約162兆5000億円)の5000億ユーロ前後の増額と、少なくとも6カ月の延長が有力と見られます。

 本日もNY株の上昇を受け、日本株も上値を追う動きが予想されます。日経平均株価が引け値で2万7000円台を維持できるかどうかに注目していますが、リスクオンからドル円も上値は重いと見ておく方がベターでしょう。予想レンジは103円90銭~104円70銭程度といったところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)