夢真ホールディングス <2362> (JQ)は建設技術者派遣や製造・IT業界向けエンジニア派遣を展開している。20年9月期は高稼働率維持、派遣単価上昇、経費圧縮などで大幅増収増益だった。21年9月期も増収増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は戻り一服の形となったが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。4%台の高配当利回りも注目点だろう。
 
■建設技術者派遣を主力にエンジニア派遣も展開
 
 19年10月純粋持株会社体制に移行した。建設技術者(建設現場の施工管理技術者)派遣を主力として、製造・IT業界向けエンジニア派遣、その他(人材紹介、フィリピン現地人材への日本語教育、ベトナム現地人材の採用支援、ITエンジニア育成等)も展開している。
 
 20年9月期セグメント別(連結調整前)売上高構成比は建設技術者派遣および付随事業64.5%、エンジニア派遣および付随事業33.8%、その他1.7%、利益構成比は建設技術者派遣および付随事業94.1%、エンジニア派遣および付随事業9.3%、その他▲3.4%だった。期末の建設技術者数は5348人、エンジニア数は3579人だった。
 
 建設業界では東日本大震災後に工事量が増加基調となり、技術者需要も増加しているが、就業人数減少や高齢化で需要増加に対応できない状況が続き、派遣に対する需要が高水準に推移している。こうした状況も背景として、未経験者を採用して育成する戦略で高成長している。
 
 19年10月には子会社の夢テクノロジーが外国人人材受け入れ制度における登録支援機関の認定を受けた。19年12月にはグループの稼働人数が9000名を突破した。20年5月には、子会社の夢真が運営(18年8月オープン)している建設業界特化求人サイト「俺の夢」のサイト閲覧数が累計700万PVを達成した。
 
■中期成長に向けてM&Aも積極活用
 
 成長に向けてM&A・アライアンスも積極活用している。19年4月ITエンジニア派遣のインフォーメーションポートを子会社化、社会人向けオンラインプログラミング学習サービスの侍を子会社化、19年6月子会社の夢テクノロジーがシステム開発のBlueMemeと業務提携、19年7月ITエンジニア派遣のガレネットを子会社化、20年4月システムエンジニアサービス事業のアローインフォーメーションを子会社化した。
 
 中期経営計画(21年9月期~25年9月期)では、目標値に25年9月期売上収益1140億円、営業利益165億円、営業利益率14.5%、グループ合計期末技術者数1万8200人を掲げている。セグメント別計画は、建設技術者派遣および付随事業が売上収益565億円、利益91億円、技術者数8200人、エンジニア派遣および付随事業が売上収益555億円、利益90億円、技術者数1万人としている。
 
■21年9月期増収増益予想
 
 20年9月期の連結業績(IFRS)は、売上収益が19年9月期比11.7%増の586億69百万円、営業利益が36.4%増の53億06百万円、親会社所有者帰属当期利益が20.6%増の35億57百万円だった。
 
 旺盛な需要で大幅増収増益だった。新型コロナウイルスの影響で採用を一時的に抑制したが、高稼働率の維持、派遣単価の上昇に加えて、採用費など経費の圧縮も寄与した。建設技術者派遣および付随事業は5.7%増収で13.0%増益、エンジニア派遣および付随事業は21.5%増収で10.4倍増益、その他事業は教育関連事業が伸長して2.7倍増収で赤字縮小した。
 
 21年9月期の連結業績(IFRS)予想は、売上収益が20年9月期比4.0%増の610億円、営業利益が13.1%増の60億円、親会社所有者帰属当期利益が6.8%増の38億円としている。配当予想は20年9月期と同額の35円(第2四半期末15円、期末20円)としている。
 
 引き続き建設技術者派遣および付随事業、エンジニア派遣および付随事業とも需要が堅調に推移し、積極的な採用と未経験者の育成による在籍人数の増加、高稼働率の維持、派遣単価の上昇などで増収増益予想としている。収益拡大を期待したい。
 
■株価は上値試す
 
 株価は戻り一服の形となったが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。4%台の高配当利回りも注目点だろう。11月27日の終値は714円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS50円39銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の35円で算出)は約4.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS154円20銭で算出)は約4.6倍、時価総額は約563億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)