ドル円は反発。米長期金利が上昇し、経済指標も概ね良好だったことで104円92銭までドルが買われた。ユーロドルは小幅に反落。ドルの買い戻しが優勢となり、1.1812近辺までユーロは下落。株式市場は反発。追加経済対策を巡りペロシ議長が合意は「すぐそこだ」と発言したことが支えとなり、ダウは152ドル高。債券相場は6日続落。10年債利回りは0.86%台まで上昇し、今年3月以来、7カ月ぶりの高水準に。ドルが反発したことで金は大幅安。原油は反発。

新規失業保険申請件数        →  78.7万件
9月景気先行指標総合指数      →  0.7%
9月中古住宅販売件数        →  654万件

ドル/円  104.57  ~ 104.92
ユーロ/ドル 1.1812 ~ 1.1836
ユーロ/円  123.65 ~ 124.08
NYダウ  +152.84 → 28,363.66ドル
GOLD  -24.90 →  1,904.60ドル
WTI  +0.61  → 40.64ドル 
米10年国債  +0.034 → 0.856%

【本日の注目イベント】


日   9月消費者物価指数
独   独10月製造業PMI(速報値)
独   独10月サービス業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏10月総合PMI(速報値)
欧   ユーロ圏10月製造業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏10月総合PMI(速報値)
英   英9月小売売上高
英   英10月製造業PMI(速報値)
英   英10月サービス業PMI(速報値)
米   10月マークイット製造業PMI
米   10月マークイットサービス業PMI
米   10月マークイットコンポジットPMI
米   企業決算 → アメックス

 「すぐそこに」-。ペロシ下院議長は景気対策法案を巡るムニューシン財務長官との合意についてそう表現しました。一方で、解決できていない問題については引き続き交渉するとしています。経済活動や学校を安全に再開するために必要な新型コロナの検査および感染者追跡に、どのように資金を配分するかという争点については、近く合意しそうだと述べています。それでもまだ、民主党が要求する州・地方行政への支援、学校への資金援助、そして共和党が固執する雇用主免責条項という3つの主要争点では、折り合いがついていないことを明らかにしています。一方、上院共和党は2兆ドル規模の支援策を支持する構えは全く示していません。(ブルームバーグ)NY株式市場はペロシ議長の前向きな発言に「合意は近い」と捉え、買いで反応したようですが、上記上院共和党の抵抗や議会の日程を考えると、まだ安心はできません。ペロシ議長は会見で、「われわれは引き続き交渉に臨む。合意に達することは可能だと希望を持っている」と語っていますが、一方で共和党のマコネル院内総務が現在議論されている規模の対策に反対を表明したことにも言及しています。ペロシ議長とムニューシン財務長官は、現地時間22日午後に再び電話で協議する模様です。

 ドル円は104円台半ばから反発し、104円台後半まで上昇しました。昨日はユーロドルでドル高が進みその影響もありましたが、やはり米長期金利の上昇もドル円を押し上げたと思われます。米10年国債は昨日も売られ、これで6営業日続落です。長期金利は一時0.86%台まで上昇し、今年3月以来の高水準になっています。FRBが「QE」の一環として国債を買い上げていることから、長期金利は当面低水準で推移すると見られていましたが、思った以上に金利上昇が進んでいます。もっとも、それでも足元の金利水準はこれまでに経験したことのないレベルで、その意味では決して高水準とは言えないかもしれませんが、今年8月には一時「0.519%」前後まで低下したことを考えると、すでに35ベーシスほど上昇したことになります。背景は、11月3日の米大統領選でどちらが勝利しても、大規模な景気刺激策が実施され、国債の大量発行は避けられないとの見方が強まっているからです。

 米10年債がさらに売られ金利がもう一段上昇するようだと、日本の機関投資家の触手が動き出し、市場でドルを手当てして米国債投資を活発化させることも予想されます。米国債の利回りが急低下し投資妙味が薄れたことで、機関投資家はより金利の高い豪州債に向っていた経緯もありました。それが、今年3月には60円を割り込んだ豪ドル円が75円を超える水準まで上昇した一因であったとも考えられます。ただ、米国債市場と豪州債市場を比べた場合、その規模は圧倒的に米国債市場の方が大きく、機関投資家は流動性を重視する傾向もあることから、金利水準さえ許せば米国債に行きたいのが本音のようです。

 日本時間午前10時に最後の大統領候補者による討論会が行われます。トランプ氏は最後の逆転を掛けて、バイデン氏の個人的なスキャンダルを攻撃してくるとの予想もありますが、すでに4000万人近くが投票を済ませた(USイレクションズ・プロジェクト調査)ようで、これは2016年に投票した総数の3割にもあたります。すでに「大勢」は決まっているのかも知れません。

本日のドル円は104円40銭~105円30銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)