不動産仲介大手CBリチャードエリス(CBRE)ベトナムのオフィスサービス部門のグエン・グエン部長によると、ベトナムのコワーキングスペース(共用オフィス)市場は規模の成長が鈍化し、第2四半期(4~6月)の成長率は前期比+1%程度の小幅な成長に留まったという。

  コワーキングスペースの空席率も上昇し、面積100~200m2の小規模なコワーキングスペースを運営する一部の会社は、賃料の採算が取れず閉業を余儀なくされた。

  この背景には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、市場開拓においてコワーキングスペース運営会社の実績が二極化していることがある。

  新型コロナ禍により中小企業や零細企業、スタートアップ企業などがコスト削減策として従来のオフィスからコワーキングスペースに切り替える傾向が強まっているが、小規模な運営会社は豊富な顧客ベースを確保しておらず、また高額な宣伝広告を行う余裕もないため、その傾向による恩恵を享受できていない。

  一方、新型コロナ禍がトーオン(Toong=ハチの巣)やドリームプレックス(Dreamplex)などのコワーキングスペース運営大手にとっては追い風となり、新拠点を次々と開業している。

  トーオンは近く、ホーチミン市で4か所、カンボジアの首都プノンペンで1か所の計5か所の新拠点を開業する。開業すれば、同社の拠点は21か所に拡大する。このうち国内拠点が19か所(◇ホーチミン市11か所、◇ハノイ市5か所、◇南中部沿岸地方ダナン市2か所、◇同カインホア省ニャチャン市1か所)、海外拠点が2か所(ラオス1か所、カンボジア1か所)となる。

  ホーチミン市にあるトーオンの既存拠点の入居率は95%に達しており、開業準備中の一部の新拠点では入居予約率が70%となっている。同社は2021年第2四半期(4~6月)までに延床面積を1万m2に増やすことを目標に掲げている。(情報提供:VERAC)(イメージ写真提供:123RF)