トーセ <4728> は家庭用ゲームソフト開発・制作請負の専業最大手である。20年8月期減収減益予想だが、新型コロナウイルスの影響は限定的であり、上振れ余地がありそうだ。そして21年8月期の収益拡大も期待したい。株価は上値が重くモミ合い展開だが徐々に下値を切り上げている。調整一巡してモミ合い上放れを期待したい。
 
■家庭用ゲームソフト開発・制作請負の専業最大手
 
 家庭用ゲームソフト開発・制作請負の専業最大手で、デジタルエンタテインメント事業(ゲームソフト関連、モバイルコンテンツ関連、パチンコ・パチスロ関連などデジタルコンテンツの企画・開発・運営の受託)、その他事業(SI事業、家庭用カラオケ楽曲配信事業、コンサート事業やクレーンゲーム事業など新規事業)を展開している。
 
 収益は開発業務の進行に合わせて受け取る開発売上、コンテンツ配信後の運営に伴う運営売上、コンテンツ販売数量に基づくロイヤリティ売上である。大型案件の開発受託の有無や、開発完了・売上計上時期などによって変動しやすい特性がある。またプロジェクトの大型化に伴って開発期間が長期化する傾向を強めている。
 
 複雑化・多様化するゲーム市場において、豊富なパイプライン展開を可能とする多彩な技術ポートフォリオ、長年の実績とノウハウに基づく信用力、開発売上とストック型の運営売上を持つ安定的なビジネスモデルを特徴としている。
 
■20年8月期上振れ余地、21年8月期収益拡大期待
 
 20年8月期の連結業績予想は、売上高が19年8月期比3.7%減の51億52百万円、営業利益が37.7%減の2億26百万円、経常利益が36.1%減の2億58百万円、純利益が42.9%減の1億42百万円としている。配当予想は19年8月期と同額の25円(第2四半期末12円50銭、期末12円50銭)である。
 
 第3四半期累計は、売上高が前年同期比16.9%増の30億56百万円、営業利益が4.2倍の1億22百万円、経常利益が2.3倍の1億44百万円、そして純利益が3.8倍の68百万円だった。
 
 デジタルエンタテインメント事業の大型タイトルの数件について、マイルストーン変更による売上計上時期変更が発生したが、スマートフォン向け開発売上や運営売上が好調に推移し、全体として概ね想定通りの進捗で推移した。新型コロナウイルスによる開発スケジュールの遅延等は発生していないとしている。
 
 デジタルエンタテインメント事業は9.3%増収で90.1%増益だった。ゲームソフト関連は運営売上の減少で39.6%減収だが、モバイルコンテンツ関連がスマートフォン向けの好調で36.7%増収、パチンコ・パチスロ関連が顧客要望による追加作業の発生で43.7%増収と伸長した。その他事業は74.2%増収で黒字化した。ITシステムの開発やコンサルティングが伸長した。
 
 通期は減収減益予想としているが、第3四半期累計は大幅増収増益だった。新型コロナウイルスの影響は限定的であり、上振れ余地がありそうだ。そして21年8月期の収益拡大も期待したい。
 
■株価は下値切り上げ
 
 株価は上値が重くモミ合い展開だが徐々に下値を切り上げている。調整一巡してモミ合い上放れを期待したい。9月25日の終値は915円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS18円83銭で算出)は約49倍、前期推定配当利回り(会社予想の25円で算出)は約2.7%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS780円70銭で算出)は約1.2倍、時価総額は約71億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)