米国NASDAQ総合指数は、史上最高値を更新して上昇を続けている。「明治安田 米国中小型成長株式ファンド」は、基準価額が設定来の高値を更新してきた。その優れた運用成績の背景と、これからの運用見通しについて明治安田アセットマネジメント専務執行役員の中谷友行氏(写真:左)と、モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也(写真:右)が語り合った。

◆史上最高値を付けた米国株の上昇は止まらない?

朝倉 米国株式市場は、NASDAQ総合指数が史上最高値を更新し、NYダウ、S&P500指数も大きく上昇しています。一方、新型コロナの感染者数は米国が世界最大で、感染拡大に歯止めもかかっていません。経済状況が厳しいにもかかわらず株価は堅調という、相反する状況をどうみていますか?

中谷 3月の感染拡大が懸念された時は新型コロナ自体が未知のリスクでしたが、現時点では既知のリスクになったこと、第1波と比較して米国各州のICUや医療体制も改善されていることなどが、株式の買い安心感につながったと考えます。加えて、各国中銀の流動性対策により、金融市場に大量の資金が流入していることが株価を支えているとみています。

朝倉 既に、大きく上昇している米国株ですが、まだ投資していけるとみていますか?

中谷 米国企業は、車、インターネットからスマートフォンなどで世界の生活スタイルを変えてきました。アフターコロナでも生活スタイルの変化が起きるといわれています。これまで、米国から次世代を担う企業が生まれ、新たな時代に向かっていくと私自身も感じています。

 そのような中で、特にテクノロジーやヘルスケア分野で、絶え間ないイノベーションを繰り返し、利益成長の高い、有望な米国企業に選別投資して行くことは、これからも有効な手法だと考えています。

 「明治安田 米国中小型成長株式ファンド」では、イノベーションが競争力の源泉になっている数多くの銘柄に選別投資していますので、景気動向に左右されずに成長性が維持できるファンドと思っています。リスクオフ時に株価が下落する際には、特に、中小型株は企業のファンダメンタルズと乖離した水準まで売り込まれることがありますが、競争のある企業に投資すれば、これからもリターンを上積みしていけるとみています。

◆市場が織り込んでいない利益成長の機会(≒ダイナミック・ギャップ)に注目

朝倉 「明治安田 米国中小型成長株式ファンド」はコロナ禍以降も、基準価額は設定来高値を更新している「いぶし銀」のようなファンドだと感じています。良い結果が出せている理由を教えてください。

中谷 ファンドでは、米国のアライアンス・バーンスタイン社の経験豊富な米国中小型株式専任チームが彼らのグロース株の運用哲学に基づいて運用しています。

 運用プロセスの特徴は2点あります。まず、銘柄のランク付けをファンダメンタルズ分析とクオンツ分析の両面から行います。各銘柄のセクター内での比較も加味して、投資判断を、買い、中立、売りに分類します。もう一つは、適切なタイミングで利益確定や銘柄入替を行っています。市場が織り込んでいない利益成長の機会(≒ダイナミック・ギャップ)を定性、定量の両面から観察しています。ギャップが縮小すると判断すれば投資ウェイトを引き下げ、ギャップが拡大すると投資ウェイトを引き上げるなどきめ細かく対応し、パフォーマンス向上につなげています。

朝倉 中小型株の分析や評価は、個人で行うには難しい面があります。このファンドのようにしっかりとした運用プロセスで結果も出しているファンドに投資することは有効な一つの投資手法方法になると思います。気になる足元の運用についても教えてください。

中谷 年初来の当ファンドのパフォーマンスは好調で、参考指数であるRussell2500グロース指数をアウトパフォームしています。

 足元では、変動性の高い市場環境を乗り切るために市場下落時にも株価が下げにくい銘柄のウェイトを高めにしています。その一方で、成長性が高く、上昇が期待される銘柄への厳選投資を重視しており、バランスを取った運用を行っています。結果的には、やはり、イノベーションによる優位性を持つ企業に注目して組入を行っています。

朝倉 最後に投資家へのメッセージをお願いします。

中谷 今年は11月の米国の大統領選挙など、各国の政治がより内向きになる、つまり、外交リスク、政治リスクが高まることも想定すると、そのリスクを受けやすいグローバルな大企業より、米国内の経済圏で恩恵を受けやすい米国の中小型企業により魅力が増してくるのではないかと考えています。ぜひ皆様、このファンドをご愛顧いただきたいと思います。(情報提供:モーニングスター社)