ドル円は105円台前半から半ばで小動き。米長期金利の低下にドル売りが優勢となる場面があったものの、ドルの下落は105円31銭と、前日の安値と同水準。ユーロドルは1.18台前半から後半で推移するも、1.19台を前に足踏み。豪ドル円は再び76円台に乗せ、76円40銭近辺まで上昇。豪ドルは対米ドルで堅調な動きが続き、約1年半ぶりの0.72台半ばまで買われた。

 株式市場は失業保険申請件数が前の週から25万件余り減少したことや、景気対策への期待から大幅に続伸。ダウは185ドル高と5日続伸し、ナスダックは4日連続で最高値を更新し、初めて1万1千ポイント台に乗せる。債券相場は反発。長期金利は0.53%台へと小幅に低下。金も続伸し2069ドル台で引ける。原油は5日ぶりに反落。

新規失業保険申請件数 → 118.6万件

ドル/円   105.31 ~ 105.64
ユーロ/ドル 1.1818 ~ 1.1893
ユーロ/円  124.66 ~ 125.42
NYダウ   +185.46 → 27,386.98ドル
GOLD   +20.10  → 2,069.40ドル
WTI    -0.24   → 41.95ドル
米10年国債 -0.011  → 0.536%

【本日の注目イベント】

日  6月景気先行指数(CI)
日  6月景気一致指数
中  中国7月外貨準備高
中  中国7月貿易収支
独  独6月貿易収支
独  独6経常収支
独  独6月鉱工業生産
米  7月雇用統計
米  6月消費者信用残高
米  ボストン連銀総裁、議会証言

 ドル円は小動きの中、105円台半ばを中心に一進一退でした。ユーロドルは再度上値を試したものの、今回は1.19台には届かず小幅に反落しています。1.19台乗せはこれまで2回ありましたが、いずれもその水準を維持できず、1.19前後がやや「壁」になりつつあります。一方堅調なのが豪ドルです。

 オーストラリアは、米国の対中国包囲網に参加するなど、中国との関係が悪化していますが、商品市況の好調さに支えられる格好で着実に上昇している印象です。対円では再び76円台に乗せ、3月に記録した「60円割れ」はウソのようです。豪ドル円の上昇をけん引しているのは、対米ドルで豪ドルの上昇が際立っているからです。直近では0.7241近辺まで買われ、2019年1月以来の水準になっています。ドル円の水準はやや円高方向ですが、それ以上に豪ドルが上昇していることで、豪ドル円を押し上げています。ただ足元の上昇は「週足」の「200週移動平均線」で頭を抑えられており、ここを抜け切れるかどうかが焦点です。仮に上抜けするようなら、80円前後までこれといったレジスタンスはありません。オーストラリアでは新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めることに成功しましたが、ここに来て再び感染が拡大しており、オーストラリア第2の都市メルボルンではロックダウンが発令されています。今回もコロナの感染拡大を封じ込めることが出来るかどうかも、上記水準を上抜けできるかどうかに関係してきます。

 米株式市場の上昇が止まりません。特に、アマゾンやアップルなど「GAFA」の存在が大きいナスダック市場の上昇が際立っています。ナスダックは昨日も109ポイント上昇し、引け値で1万1000ポイントの大台乗せを達成しています。新規失業保険申請件数が前の週から25万件余り減少し、新型コロナ感染がパンデミックとなって以降で最小となったことを好感しました。また、追加の景気対策案を巡って与野党が対立していますが、ペロシ下院議長とシューマー民主党上院院内総務は、6日夜遅くにも(現地時間)ムニューシン財務長官、メドウズ大統領首席補佐官と再び協議する模様で、ペロシ氏は、「新型コロナウイルス危機に対応する追加景気対策を巡る交渉についても、交渉担当者が自ら設定した7日の期限が迫る中で大きな意見の相違は残るものの、前進しつつある」と語っています。トランプ大統領も、家賃未払いを理由にした立ち退きを猶予する措置と、学生ローン返済に関する大統領令にも署名する予定だと述べています。(ブルームバーグ)

 BOEは昨日の政策会合で、政策金利を現行の0.1%で据え置くことを決めました。会合後の記者会見でベイリーBOE総裁は、「国内経済が回復するまでの長い道のりを支え続ける用意がある」と表明し、「早期に政策を引き締めることはない」と、投資家の不安払しょくに努めていました。また、ブルームバーグTVとのインタビューでは、「恐ろしいほどの多大なリスクがあり、それが一方向に分布していることは明らかだ。従ってわれわれは身を乗り出して支える用意を整える」と語っています。

 ドル円は105円台でのもみ合いが続いていますが、今夜の雇用統計発表をきっかけに上下への動きが出て、方向性も見えてくるかもしれません。先週104円台前半まで売られ、その後に106円台半ばまで急反発したことを考えると、ちょうどその値幅の真ん中にいるようです。ただ、依然としてドルが売られるリスクの方が高いと予想していますが、今後もユーロドルの動きに左右される展開が基本になろうかと思います。そのユーロドルは上でも述べたように、1.19台に乗せ、そこからもう一段続伸出来るかどうかがポイントになります。

 本日のドル円は105円~106円20銭程度のレンジを予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)