加賀電子 <8154> は、前日21日に6円高の2145円と続伸して引け、2100円台での三角保ち合いに煮詰まり感を強めた。同社株は、今年8月6日に今2021年3月期第1四半期(2020年4月~6月期、1Q)決算の発表を予定し、期初に未定としていた今3月期通期予想業績の開示を巡り、増減観測が交錯しているが、売られ過ぎとしてバリュー株買いが増勢となった。とくに、足元では新型コロナウイスル感染症の影響について不透明感はあるものの、同社が推進している中期経営計画では、積極的なM&Aにより国内トップのエレクトロニクス商社として2022年3月期に売り上げ5000億円、営業利益130億円と高成長が目標となっていることが見直されている。
 
■積極的なM&A効果で2022年3月期営業利益は30%増と高成長
 
 同社は、エレクトロニクス商社業界では国内第7位だったが、2019年に富士通エレクトロニクスを子会社化して業界第2位に躍進、さらに今年4月1日にエクセルを子会社化し業界トップ企業への足場を固め、売上高兆円級の海外競合企業とも互角に戦えるグローバル企業のポジションを不動のものとした。さらに創業50周年を記念して設定した50億円ファンドでも、ユニークな技術・製品やビジネスモデルを展開するベンチャー企業への投資も継続、テレワーク、宇宙などビジネス多様化へのベースとしている。
 
 このM&Aの業績寄与はすでに始まっており、富士通エレクトロニクスの子会社化では前2020年3月期の売り上げが前々期51%増の4436億円、営業利益が同32%増の100億円と大きく伸びた。中期経営計画では、最終年度の2022年3月期に売り上げが前期実績比12.7%増、営業利益が同29.8%増を目標としており、高成長が続くことになる。
 
 足元の2021年3月期予想業績は、新型コロナウイルス感染症の影響を合理的に予想できる時点で開示するとして未定とした。この業績予想については、東洋経済会社四季報最新号では、車載関連製品の需要減などから営業利益は減益転換し、一方、純利益は、エクセル子会社化で82億円の負ののれん発生益が予想されることなどから増益転換し、135億円と過去最高(2019年3月期、80億1400万円)を大幅更新するなど増減の分かれる観測となっている。1Q決算発表時にどのような業績ガイダンスが開示されるか注目されることになる。
 
■PBR0.7倍の修正で三角保ち合いを上放れ昨年12月高値を目指す
 
 株価は、エクセル株式取得で昨年12月に2714円高値をつけ、今年3月に新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で年初来安値1481円へ突っ込んだ。同安値から下げ過ぎとして底上げ転換し、前期業績の再上方修正や増配、相次ぐM&Aを追撃材料に2402円の戻り高値まで買い戻され62%高した。その後の再調整安値1831円からは窓を開けて2228円まで21%高して2100円台での三角保ち合いを続けてきた。PER評価は業績未定予想で算定不可だが、PBRは0.75倍となお売られ過ぎを示唆している。三角保ち合いを上放れ戻り高値抜けから昨年12月高値を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)