コロナショックの震源地となった中国は、3月に予定されていた全人代(全国人民代表大会)を5月にずらして開催し、当面の政策目標を発表して経済再開にこぎつけた。大和総研経済調査部の主席研究員 齋藤尚登氏は6月23日、「中国:ウィズコロナの中国経済見通し」と題したレポート(全8ページ)を発表し、中国経済の回復は緩やかなものになるという見通しを示した。レポートの要旨は以下の通り。

◆中国経済は2020年1月~2月をボトムに緩やかに改善している。固定資産投資は1月~2月の前年同期比24.5%減(以下、変化率は前年比、前年同期比、前年同月比)から1月~5月は6.3%減にマイナス幅が縮小し、5月単月ではプラス転換を果たした。牽引役はインフラ投資と不動産開発投資である。一方で、自動車販売を除き、消費の戻りはやや鈍い。飲食店では1テーブル当たりの使用人数制限はかなり緩み、賑わいを取り戻しつつあると聞くが、5月のレストラン収入は2桁の減少が続いた。

◆大和総研による2020年、2021年の中国経済見通しに変更はない。2020年は年後半に成長率はプラスに転換しようが、年間の成長率はゼロ近傍となろう。2021年は7.8%程度と予想するが、これは2020年がかつてない低成長にとどまる反動によるものである。2020年、2021年の実質成長率は平均で3.9%と、コロナ前に当面の巡航速度とされた6%程度を大きく下回ることになろう。ウィズコロナの中国経済は緩やかな回復が想定される。(情報提供:大和総研)(イメージ写真提供:123RF)