バルクホールディングス <2467> (名セ)は、コンサルティング事業およびマーケティング事業を展開し、新規事業としてサイバーセキュリティ分野を強化している。21年3月期黒字予想である。中期的にサイバーセキュリティ分野の収益寄与を期待したい。株価は下値を切り上げている。出直りを期待したい。
 
■コンサルティング事業とマーケティング事業を展開
 
 セキュリティ事業およびマーケティング事業を展開し、新規事業としてサイバーセキュリティ分野を強化している。
 
 セキュリティ事業は、情報セキュリティ規格コンサルティング(プライバシーマーク認定取得支援、ISO27001(ISMS)認証取得支援、および運用支援)を展開している。
 
 マーケティング事業は、マーケティングリサーチ(大手メーカーの新製品開発時モニター調査)や、セールスプロモーション(スーパーなど食品流通事業者のフリーペーパー、食品・飲料メーカーのSPツール・ノベルティの制作)を展開している。またアトラス・コンサルティングを持分法適用関連会社としている。20年2月にはLINEリサーチのオフィシャルパートナーに認定された。
 
 また17年10月超小型高精度ガスセンサ開発の米国のAerNosに出資、19年1月韓国Keypair社と店舗向け仮想通貨決済ソリューション販売に関する独占契約を締結している。
 
■サイバーセキュリティ分野を強化
 
 新規事業のサイバーセキュリティ分野(セキュリティ事業に含む)は、18年1月イスラエルのサイバージムと共同で米国SCHを設立した。サイバージム独自開発のサイバーセキュリティトレーニングアリーナを運営し、電力や金融など重要インフラストラクチャーセクターの民間企業・政府機関等に対して、サイバーセキュリティトレーニング等のサービスやソリューションを提供する。
 
 18年7月米国ニューヨークにコマーシャルアリーナ(フルパッケージサービスを提供する大型トレーニング施設)の「CyberGym NYC」を開設、18年8月日本初となるハイブリッドアリーナ(小型トレーニング施設)の「CyberGym Tokyo」を開設、18年9月サイバートラストと協業合意書を締結した。
 
 19年2月テクノプロ・デザイン社とサイバーセキュリティ・エキスパート育成事業で協業、スイスのハイテク・ブリッジ社とセキュリティサービス「ImmuniWeb AI platform」の国内独占販売契約を締結、シンガポールのCYBAVO社とサイバーセキュリティ分野で協業、19年4月インターネット総合研究所とハイブリッドアリーナの販売等協業に係る契約を締結した。
 
 19年5月日本でOT向けサイバーセキュリティトレーニングの提供を開始、19年7月米大手損害保険会社と協業してサイバーセキュリティ保険一体型トレーニングの提供を開始、19年8月米国で「ImmuniWeb AI Platform」および「SIGA Platform」の提供を開始、サイバーリーズンとサイバーセキュリティ人材育成で協業した。20年2月には富士通ラーニングメディアと販売で提携した。
 
■21年3月期黒字予想
 
 20年3月期連結業績は、売上高が19年3月期比28.8%増の13億53百万円、営業利益が5億67百万円の赤字(19年3月期は3億80百万円の赤字)、経常利益が11億35百万円の赤字(同3億98百万円の赤字)、純利益が13億20百万円の赤字(同4億11百万円の赤字)だった。
 
 サイバーセキュリティ分野も寄与して大幅増収(セキュリティ事業が70.5%増収、マーケティング事業が12.5%増収)だが、サイバーセキュリティ分野に係る固定費や先行投資の影響で赤字拡大した。また営業外費用でサイバージムに対する投資損失引当金繰入額5億32百万円を計上し、特別損失にはグループ全体で減損損失1億50百万円を計上した。
 
 なおサイバージムに関しては、19年1月米国SCHと共同で、重要インフラ向けサービスを提供する米国企業(本社ロサンゼルス市)と米国LAコマーシャルアリーナに係る販売および運用サポート契約を締結したが、前払金の入金がなく、債務不履行の契約先を相手方として19年9月27日付で仲裁を申し立てている。
 
 21年3月期連結業績予想は、売上高が20年3月期比2.3倍の17億06百万円、営業利益が14百万円の黒字(20年3月期は5億67百万円の赤字)、経常利益が6百万円の黒字(同11億35百万円の赤字)、純利益が4百万円の黒字(同13億20百万円の赤字)としている。
 
 サイバーセキュリティ分野の売上拡大・損益改善で、全体として黒字を目指す。サイバーセキュリティトレーニングアリーナについては、海外ではアジア、国内では関東および関西でのオープンを予定している。中期的にサイバーセキュリティ分野の収益寄与を期待したい。
 
■株価は下値切り上げ
 
 株価は徐々に下値を切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。5月28日の終値は276円、時価総額は約27億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)