東京海上アセットマネジメントが設定・運用する「東京海上・世界資産バランスファンド(毎月決算型)『愛称:円奏会ワールド』」がファンド オブ ザ イヤー2019で最優秀ファンド賞を受賞した。2019年のトータルリターンは10.82%と、類似ファンド分類平均を0.26%上回った。運用の効率性を測るシャープレシオは2.97と類似ファンド分類平均を0.78上回り、分類内で上位11%だった。17年7月の設定来、2年間のトータルリターンの推移(ローリングリターン)は19年12月までの過去6カ月の全てでプラスになり、類似ファンド分類内で上位25%以内の成績になった。同ファンドの運用について東京海上アセットマネジメント 運用戦略部 部長 マルチアセット運用グループリーダーの山崎晃樹氏(写真)に聞いた。

 ――ファンドの特徴は?

 日本最大のバランス型ファンド「東京海上・円資産バランスファンド」(愛称:円奏会)の姉妹ファンドとして2017年7月に設定したのが「東京海上・世界資産バランスファンド」(愛称:円奏会ワールド)です。「円奏会」が国内3資産に投資するのに対し、「円奏会ワールド」では海外債券、海外株式、海外REIT(不動産投資信託)と、海外の3資産に投資し、対円で原則為替ヘッジを行います。このファンドは日本を除く世界の資産に分散投資できるファンドといえるでしょう。

 コンセプトは、「円奏会」同様に「守りながら増やす」です。相対的に安定した値動きが期待できる海外債券70%をベースに、高い成長性が見込める海外株式と海外REITを15%ずつ組み入れる資産配分を基本とするシンプルな設計です。為替ヘッジを行うため、海外資産への投資でも為替変動の影響を受けにくく、さらに安定的な値動きをめざすことができます。

 ――運用の実際は?

 当ファンドの最大の強みは、機動的な資産配分による徹底したリスクコントロールです。類似のバランス型ファンドには、各資産クラスの配分比率を固定するものも多い中、当ファンドでは価格変動リスクが高まると、株式とREITの比率をそれぞれ最小2.5%まで引き下げるなど、柔軟なリスク調整を行います。資産配分比率の決定には、当社独自の定量モデルを活用し、毎営業日に市場動向を確認し、機動的に対応しています。

 加えて当ファンドでは、資産クラスごとの運用でもリスクの抑制を意識しています。例えば、相対的に値動きが大きい海外株式については、相対的に高い配当利回りと価格変動リスクを抑える「高配当・低ボラティリティ戦略」を採用することで、より安定性の高い運用をめざします。一方、海外債券の運用では、投資適格の格付けを有する債券に投資します。先進国国債に加え、より高いリターンが期待できる社債や米ドル建ての新興国国債などにも投資し、安定した運用を重視しつつ、中長期的な成長にも期待します。

 こうした資産クラスごとに考え抜かれた運用戦略と、資産配分比率の機動的な調整により、着実な資産の成長と安定した収益確保を追求するのが当ファンドの魅力です。

 具体的には、「ポートフォリオ全体のリスクを年率3%程度に維持すること」を目標にしています。これは低リスク資産といわれる日本国債をやや上回る程度の水準です。大きなリスクは取らず、着実に資産をふやすのに適した商品といえるでしょう。

 2019年は、米中貿易摩擦などの影響で一時的に市場のリスクが高まった時期もありましたが、全体としては株式やREITなどのリスク性資産が大きく成長した1年でした。

 当ファンドも相場の追い風を受け、2019年は年間で10.82%(税引前分配金再投資ベース)と非常に好調なパフォーマンスをあげることができました。リスクを年率3%程度に抑えつつも、しっかりと市場の成長に追随できた点が評価され、今回の受賞につながったと自負しています。

 ――資産形成を考える上でファンドの活用方法は?

 当ファンドでは、リスクを年率3%程度に抑えつつ、安定的な収益の獲得をめざした運用を行っているので、市場動向やタイミングを見て投資するものではないと考えています。投資家の皆さまにおかれましては、当ファンドはタイミングを計って売ったり買ったりするというより、コアとしてじっくり長く持つタイプの運用に適していると思います。積立投資などの対象ファンドとしてもご活用いただきたいファンドです。

 シンプルでわかりやすく、値動きの安定した商品ですので投資の第一歩を踏み出した初心者の方はもちろん、既に投資経験のある方にも、当ファンドはご活用いただけると考えています。例えば、ポートフォリオが国内資産に偏っている場合や株式など比較的値動きの大きな資産の比率が高い場合に、「円奏会ワールド」を併せて持っていただくことで、リスクを調整する効果が期待できます。

 たとえば、円建て資産のバランス型ファンドと併せて保有すれば、国内外の資産に分散投資できるため、より安定した値動きの追求も可能です。当ファンドを資産形成のコアとしてじっくり育てていくことで、着実な成長と安定した収益を享受してみてはいかがでしょうか。(情報提供:モーニングスター社)