ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>は、クライアントニーズに成果で応える「成果追求型営業支援」を基本コンセプトに、リアル(実店舗等)とバーチャル(EC等無店舗)の枠組みを融合した「オムニチャネル営業支援企業グループ」として、進展著しいIT・デジタルの要素も加えた、「マーケティングの未来創造企業」へと邁進している。同社の安井豊明社長(写真:左)に、モーニングスターの朝倉智也氏(写真:右)がインタビューした。

朝倉:ホールディングス化から1年が経過いたしましたが、改めてホールディングス化の狙いや成長戦略についてお聞かせください。

安井氏:われわれは元々、人材を活用した営業支援企業として事業を行ってきましたが、ヒト力(組織運営力、エリア対応力、人材育成力、成果追求力)のみならず、これからはIT、デジタルの可能性も追求したソリューションの提供が求められると考え、IT、デジタルの分野で強みを持つ会社を順次M&A(企業の合併・買収)等で傘下に収めてきました。

 その中で、ヒト・コミュニケーションズという事業会社の下でコントロールする足し算の展開よりは、ホールディングスの下で「オムニチャネル営業支援プラットフォーム」を構築し、(ヒト力、IT、デジタルなどの)シナジー効果を最大限引き出す掛け算の仕組みに切り替えていく必要があると考えました。コンビニのレジ無人化など、数年前にはなかったことが今起きています。販売・営業の現場の在り方が変化していく中で、営業支援も「リアル」「EC」とそれぞれ単品ではなく、双方向性をもったソリューションに仕上げて提供する。お客様の多様化するニーズに対して、リソースを充実させ磨きをかけていく。そうした新しい営業支援企業に進化し、事業拡大していくためにホールディングス化を選択しました。

朝倉:その成長戦略は売上規模ではどういうイメージになるでしょうか。

安井氏:今期(2020年8月期)は過去最高の720億円を計画しています。ここを通過点として早期に1000億円を目指したいと考えており、そのためにもリアルとEC、デジタルの統合型の営業支援ソリューションに仕上げ、オムニチャネル営業の体制を構築しました。顧客の事業エリアごとにアウトソーシングしていただくなど、本格的なアウトソーシングの担い手として大きな枠組みで案件を請け負うことにより、顧客企業の生産性向上に寄与する。そういう案件の積み上げで成長するイメージになると思います。

朝倉:今期も半ばになりますが、大きなトピックスとして、御社がオフィシャルスポンサー契約を結んだ「ラグビーワールドカップ2019日本大会」が挙げられると思います。この取り組みも含め、上半期の総括をお聞かせください。

安井氏:ラグビーワールドカップは正に、大きな枠組みで案件を受注するビジネスモデルの好事例となりました。われわれは2012年から観光分野に市場参入し、添乗員、ガイド、通訳案内士の派遣といったところから事業化しました。時代の経過とともに観光事業からツーリズムビジネスと、より広義な事業領域でとらえられるようになり、MICE(Meeting、Incentive tour、Convention、Event)という施設利用需要が高まってきました。

 こうしたツーリズムビジネスの延長上にスポーツツーリズムがあます。ラグビーワールドカップについては5~6年前から準備を進めてきましたが、そうした中で単品を受注するだけの営業支援ではダメだと思い至り、大きな枠組みで案件を受注するビジネスを構想しました。

朝倉:大きな枠組みについて、さらに詳しく教えてください。

安井氏:ラグビーワールドカップでわれわれは、語学のスキルを持ったスポーツボランティアの募集・採用、採用ボランティアの研修ややりがいを持ち続けるための動機付け、試合会場整理・運営、会場内グッズショップおよびECサイトでの物販、会場ホスピタリティ(試合前後に特別な料理やイベントを用意するなどしておもてなしする観戦スタイル)やオフィシャルショップ「メガストア」の運営など、大きな枠組みで複合的な案件を受注しました。

 日本代表のベスト8入りで大会全体も盛り上がりましたし、私もラガーとして非常に幸福感に満ちた日々を送らせていただきました。もちろん、事業戦略上の収穫も多く、東京五輪など今後のスポーツイベントの運営に携わる上で多大なノウハウを得ました。ラグビーワールドカップでの成功体験はわれわれが今後事業成長を遂げていくうえで、根幹をなしていくものと考えています。

朝倉:最後に投資家の皆さんに向けてメッセージをお願いします。

岩佐氏:変わりゆく社会の流れの中で、営業支援を必要とする顧客との関係も接し方や販売の仕方、営業手法などもいろいろ変化してくると思います。われわれは「マーケティングの未来創造企業」をテーマに掲げ、徹底的に顧客ニーズをすくい上げるとともに、最終消費者の方々にも喜ばれる営業支援ソリューション機能を携えていく所存です。新たな未来創造企業として発展・成長し続けてまいります。(情報提供:モーニングスター社)