株式投資型クラウドファンディング(ECF)のプラットフォーム「GEMSEE」を運営するSBI CapitalBaseは、第1号案件の募集を今月開始し、本格的な営業を開始した。同社代表取締役社長の紫牟田慶輝氏(写真)は、「社会的課題の解決に取り組む志ある確かな事業者と投資家を結びつけるベンチャーエコシステムの輪を広げていきたい」と語っている。紫牟田氏にECF事業の現状と今後の展望を聞いた。
 
 ――株式投資型クラウドファンディングとは?
 
 当社が提供している「GEMSEE」で取り扱っているのは株式投資型のクラウドファンディングです。これは2014年の金商法の改正(2015年施行)で誕生した未上場企業向けの資金調達の新しい手法です。同一企業が1年間に資金調達を行える金額は1億円未満、投資家が投資可能な金額は同一会社が発行する株式について年間50万円までという制限がありますが、ここ1~2年で実績が急拡大しています。
 
 ――第1号案件のOne Terraceは、日本語教育、留学、就職、採用、在留資格管理、グローバル人材研修を一貫支援することでアジアの優秀な人材が安心して日本で活躍できる機会と環境を整え、人材不足に悩む地方製造業の課題解決にもつながるビジネスを展開しています。今後も、このような社会的意義のある事業を紹介していく予定ですか?
 
 はい、そうです。基本的には、「テクノロジーや新しいビジネスモデルの力で社会課題の解決を目指す企業」を支援していきたいと考えています。投資家様には、リターンに対する期待に加え、自分の資金が社会課題解決のために活かされているという実感と喜びを提供していきたいと考えています。「GEMSEE」では、そのような社会的に意義のある事業を推進している志ある起業家を広く紹介し、その内容に期待し支援して下さる投資家をマッチングしていきたいと考えています。
 
 また、SBIグループでは地銀連携を通じた地方経済の活性化を進めております。クラウドファンディングを活用することによって、地方を拠点にしていても全国から資金、支援を集めることができ、SBIグループの情報発信力を活用し自社の製品、サービスの知名度を飛躍的向上させていくことができますので、こういった事案も取り上げて行ければと考えています。
 
 ――「GEMSEE」の強みや特徴は?
 
 日本を代表する総合インターネット金融グループであるSBIグループが運営するプラットフォームです。グループ内にベンチャーキャピタル、証券会社を有していることから、資金調達後の次の資金調達の支援やIPOやM&Aといったイグジットに向けた具体的なアクションのサポートなど、企業の成長を加速させるための強力なサポートが可能です。
 
 投資家の皆様には、そのような経験と知識を持った専門家によって吟味された案件が紹介されるという信頼感を持っていただけるよう尽力していく所存です。
 
 ――今後の展望は?
 
 最初の一歩を踏み出したばかりですが、今後も社会的意義と成長性のバランスが取れた魅力的な事業アイデアの発掘を粘り強く進めるとともに、投資に参加していただける会員様をどんどん増やしていきたいと思っています。
 
 私たちがサポートする企業の1社1社が、事業を軌道に乗せんがために知恵を絞り、懸命の努力をしています。それを応援する投資家は、その事業の参加者として、生みの苦しみや成長の楽しみを共にすることができると思います。「GEMSEE」では、クラウドファンディング成立後は基本的にオンラインで投資家様に対し投資先企業の取り組みを伝えていきますが、それに加え、経営者とのオフラインでの交流の場を設けるなど、より互いの理解が深まり、協働できるような場づくりも考えています。
 
 私たちは、このクラウドファンディングの場を広く大きく育てることで、世の中に必要とされる商品やサービスを多く送り出し、成長性、多様性、持続性を兼ね備えた産業育成に貢献することができると信じています。ぜひ、多くの方々に関心を持っていただき、「GEMSEE」へ投資家登録、案件への投資を検討していただきたいと思います。