オリックス銀行は今年1月、「2020年から始める資産形成」と題し、「日本で本格拡大を見せるESG投資の潮流」をテーマにした顧客向けセミナーを開催した。同行では、提供する投資信託商品について「ESG(環境/社会/ガバナンス)」の視点でファンド選定することを重視している。セミナーの開催にあたり開会挨拶を行った同行代表取締役社長の浦田晴之氏は「『ESG投資ならオリックス銀行』と投資家の皆様から評価されるよう、ESG分析を投資プロセスに取り込み、長期パフォーマンスに結び付けられる投資信託を厳選し、真に中長期投資を行うにふさわしい投資信託を投資家の皆様に提供していきたいと考えています」と商品の提供姿勢を紹介した。

 セミナーは、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の岸博幸氏が、「2020年の政治と経済の展望 ~オリンピック後が正念場~」と題して基調講演を行った。また、特別講演としてモーニングスター代表取締役社長の朝倉智也氏が「インデックスファンドが台頭する中、アクティブファンド復権の条件とは?」をテーマに講演した。

 この他に、オリックス銀行が厳選したファンドの運用会社から、三井住友DSアセットマネジメントのオンラインマーケティング部長の宗正彰氏が、ラジオで活躍するフリーアナウンサーの古賀涼子さんと「人生100年時代!! 老後資金2000万円!? 今だからこそ、知っておきたいお金の話」をテーマにトークセッションを展開。「老後2000万円不足問題」を自分ごととして考え、生涯に必要となる資金の問題を具体的に理解する重要性について語り合うとともに、資産形成の手段として投資信託の活用が有効であることを紹介した。

 また、明治安田アセットマネジメント投信営業部部長の金井紀人氏は、「どこまで上がる? J-REIT市場~東京2020~」をテーマに、2019年1年間のパフォーマンスが国内資産で第1位だったJ-REITの現状と当面の見通しについて解説。改めてJ-REIT投資の魅力について様々な角度から解説し、同社が運用する「リート王」、「ノーロード明治安田J-REITアクティブ」について紹介した。

 そして、朝日ライフアセットマネジメント投信事業部次長の坂田泰一氏が「今話題のSRI・ESG投資について」をテーマに、ESG投資の意義や、その歴史、また、ESG投資の実際について解説した。同社が運用する「朝日ライフSRI社会貢献ファンド(愛称:あすのはね)」は、2000年9月の設定から19年以上の運用実績があり、2008年のリーマンショック後から大きなリターンが得られるようになってきたとのを説明した。

 このような具体的な運用商品の説明を受けて、オリックス銀行の役員補佐アセットマネジメント部長の森敦仁氏が同行のファンドラインナップである「ORIX Bank Selection」の選定方法について紹介した。同行では、商品選定にあたって「国内外の機関投資家が自己資金運用で活用しているような投信の選定」を行っている。「購入時手数料は無料が当たり前、また、3年以上の中長期にわたって優れた運用成績を残していることが前提であり、かつ、運用の考え方の中にESGの視点がどのように織り込まれているか考慮することが重要」としている。

 「ESG」は、「非財務的要素」といわれるが、地球環境に配慮した活動をすること、女性が働きやすい職場にすること、経営の透明性など収益のデータでは読み取れない企業活動が、10年後、20年後の企業の将来価値に決定的な役割を果たすことがある。さらに、森氏は、「ファンドを選ぶにあたって重要なことは、『中長期投資で利益が出るか』ということ」と明快。ESGの評価ポイントが高い企業群を時価総額加重平均で組み入れた指数と、そうでない企業を含めた単なる時価総額加重平均の指数を比較すると、ESGに配慮した企業群の指数の方が高いパフォーマンスを残しており、その差は広がることが確認できる。パフォーマンスをより良くする意味でもESGの視点で銘柄を選ぶことは重要だと強調していた。(写真は、1月の顧客向けセミナーで挨拶に立ったオリックス銀行社長の浦田晴之氏<左>と講演するアセットマネジメント部長の森敦仁氏<右>) (情報提供:モーニングスター社)